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2024年03月08日

鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊

3月01日(金)~3月03日(日)

谷川岳に登るたびに、尾根向こうに見えるかっこいい山が気になっていたんですよね。調べてみると「俎嵓」というらしい。
ただ、検索しても登るためのルートが出てこないので、てっきり行けないのかと思っていたんですが、異能☆さんから「行ってみませんか?」のお誘いが。
どうやら行ってる人がいるらしい。ヘンタイさんがヤマレコに記録をアップしているというじゃないですか。それではということで、憧れの爼嵓にトライしてきました。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊




3月01日(金)

仕事から帰って21時にわが家を出発。21時45分に異能☆さんをピックアップして、一路国道17号を北上。
途中の道の駅「まえばし赤城」で前泊車中泊することにしました。割りと最近できたんですね。道の駅なのにセブンイレブンもあってとっても便利でした。
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3月02日(土)

うっすらと夜が明けるころ道の駅を出発。下道で谷川岳を目指します。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


道の駅から1時間30分ほどで谷川岳ベースプラザに到着。今年からベースプラザの駐車料金、無料になったんですね。星野さんありがとう。有料なら手前の公園脇に停めて歩くつもりでしたが、ラッキーでした。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


今回のザックはこんな感じです。ピッケル、ワカン、アイゼンは必要なのでどうしても重くなっちゃうんですが、その他をギリギリ軽量化して重さは18kgです。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


本当はロープウェイを使わず西黒尾根から登るつもりでしたが、雪がけっこう降っているのでロープウェイを使って天神尾根から登ることにしちゃいました。ちょっと楽しすぎかな、とこの時は思っていたんですが・・・
ロープウェイは強風のため徐行運転。いつもの倍くらい時間がかかりました。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


駅を出たとたん、雪と強風にビックリ。どこかで風の避けられる所でアイゼンを着けようと歩き始めたんですが、ズブズボ雪に埋まるじゃないですか!こりゃいかん、ということで駅まで戻って装備を検討、ワカンで行くことにしました。
さあ、スタートです。うっすらとあるトレースをたどって歩き出すと、前方から戻ってくる人が。聞くと、ノートレースでひどいラッセルなので、本日はあきらめて帰るとのこと。
えっ まずいなぁ ということはわれわれがトップということじゃないですか。しかも後ろから歩いてくる人も見えないし。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


ここからがラッセル地獄の始まりでした。雪は降ったばかりの新雪でやわらかくワカンもほとんど役に立たないんですよね。しかもどこも真っ白で道がわからないからルートファインディングしなくちゃいけないし。GPSであたりをつけて急斜面を登ると新雪で全く進めない状況に。急斜面でもがいても全く進まず、這うようにして尾根上までたどり着きました。
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尾根上に出てからは豪雪斜面のトラバースに。二人でトップを交代しながら進みます。とにかくトップは疲れるんですよ。一歩踏み出すたびにスクワットでもやっている感じと言ったらいいでしょうか。
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ついに、どう見ても先に進めない場所に出ちゃいました。どうやらルートを外れたようです。もう一度もがきながら尾根上まで出てみます。どうやら尾根上が正解だったようです。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


出発から3時間、いつもならあっという間に着く熊穴沢の避難小屋にヒーヒーいいながらたどり着きました。
とりあえずランチにしましょう。ランチを食べながら本日の行程を再検討。本来の予定だと西黒尾根を登ってオジカ沢の頭でテント泊を張る予定でしたが、とてもとてもオジカ沢の頭まで行けそうにありません。ここで終了してテントを張るか、肩の小屋まで頑張るかの2択ですね。ここでテントを張ったら敗退決定です。
う~ん、敗退だけは避けたいですね。頑張って進みましょう。 すると、後ろから若者ソロ2名が追いつきました。しめた!ラッセル交代できる。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


小屋からは4人で先頭を交代しながらラッセルです。1/2 が 1/4 になりましたよ。2番目以降は楽だなぁ
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


4人ラッセルでしばらくご機嫌だったんですが、日帰りの若者二人は日帰りなのでで帰りのロープウェイのタイムリミットがあるんですよね。残念ながら「天狗の踊り場」で帰ることになりました。
ありがとね。一緒にラッセルするとなんとなくチームになるんですよね。名残惜しいですが同志とお別れです。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


またまた二人だけのラッセルになっちゃいました。おまけにホワイトアウトで方向もわからず、とにかくGPSで確認しながら進みます。しかも上部に行くに従い風が強くなってきましたよ・・・しまいには暴風レベルです。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


暴風&ホワイトアウト、しかも体力ヘロヘロの中、やった!ついに肩の小屋が見えましたよ。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


逃げ込むように小屋へ。頼む!ドアよ開いてくれ!祈るような気持ちでドアを引くと・・・
やったー!開いた。
一歩小屋に入ると外の世界が嘘のように中は静寂そのもの。助かった・・・というのが正直な感想でした。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


これからテントを張るなんて考えられませんね。肩の小屋避難小屋に泊まることにしました。そうと決まったら早速かんぱいです。いやぁ本当に疲れたな。
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できるだけザックを軽くするために、水も最低限しか持ってこなかったので飲みながらいつもの水作り。
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チューハイのあとは焼酎をストレートでちびちびやりながら、つまみは最近のお気に入りアタリメを炙っていただきましたよ。
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今までアタリメはそのまま食べていたんですが、やっぱり炙った方がうまいですよね。柔らかくなるし味も全然違います。ということでこんな網を買っちゃいました。この網けっこう便利です。ユニフレームの ミニロースター っていうんですよ。 クリックしてみて。


夕食は軽量化のために鍋ではなくチキンラーメンにしました。もちろん玉子INです。
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お腹がいっぱいになったら横になり・・・いつの間にか夢の中へ





3月03日(日)

朝6時までぐっすりと夢の中。さあ朝食を食べましょうか。朝食も軽量化のため、カップラーメンの朝食にしてみましたよ。トップバリューのしょうゆヌードルです。トップバリューのカップラーは日清食品のOEMなんですよね。味はご存じ定番のあの味です。やっぱシンプルだけどうまいですよね。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


大きな荷物は小屋に残して、夜明けとともにスタートです。
快晴ですが冷たい風が吹いていますね。まぁ昨日に比べればそよ風ですが。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


小屋の正面にはこれから目指すオジカザワの頭から俎嵓までの稜線がバッチリ。最高ですね。
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まずはオジカ沢の頭までの主脈ルートを行きます。雪どうでしょうね。昨日みたいなラッセルにならないといいけど。
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いったん鞍部まで急登を下ります。雪面は冷え込みで表面が凍っているので沈み込まずに歩きやすい。こりゃ極楽だ。
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オジカ沢の頭に向けての斜面はけっこうな急登。部分的には壁のようになっていてけっこうやっかいです。ピッケルを刺し込みながら一歩一歩確実に進みます。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


途中鎖場もありましたよ。幸いにも鎖が出ていたので使わせていただきました。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


スタートから1時間ちょっとでオジカ沢の頭に到着♪ 順調順調。昨日の苦労が嘘のようです。
さあ俎嵓を目指しますよ。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


山頂直下には避難小屋があるんですよね。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


ドアは凍り付いているかと思ったけどあっさりと開きました。中はこんな感じ。狭いなぁ ギリギリ二人ですね。あんまり泊まりたくないかな。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


鞍部まで降りると、いよいよ俎嵓への登りです。ここからは一般登山道ではなくバリルートですからね。ちょっと頭のネジが緩んでいる人が行くルートです(笑)
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


もちろんトレースなんてありません。基本は尾根のすぐ下をトラバースしながら登ります。右側は切れ落ちているので、滑落したらアウトですからね。一歩一歩慎重に進みます。
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さあ、開けましたよ。山頂へのビクトリーロード・・・だと思ったんですが、GPSで確認するともう少し先が本当の山頂でした。ガックシ
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一度下ってもう一度登り返した場所が山頂でした。標識の上部がわずかに出ていたので掘り出してみます。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


ちゃんと俎嵓って書いてありしたよ。ついに憧れの俎嵓に登頂できました。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


山頂で記念撮影。後ろは崖なのでちょっと緊張します。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


ミッションコンプリート。達成感あるなぁ いつまでも景色を見ていたいけど、戻りますか。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


オジカ沢の避難小屋まで戻ってランチタイムにしました。
俎嵓を眺めながらのランチタイム。すげーな。あそこに登ってきたんだ。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


さあ、小屋に戻りましょう。気が抜ける帰りがヤバイんですよね。鎖場も慎重に慎重に。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


無事、肩の小屋まで戻って来れました。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


小屋前の絶景をバックに記念撮影。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊


小屋で荷造りしたら、さあ帰りましょう。天気も良いのでロープウェイからの登山者がバンバン登ってきます。ボクらが作ったレースをたどってきたんですよね。なんだかちょっと誇らしい。誰彼構わず話しかけて自慢したい気分です。
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往復のチケットを買ったので帰りもロープウェイ。今回は楽しちゃったな。
鬼ラッセルの谷川岳と快晴の俎嵓 肩の小屋泊

ということで、雪山バリエーションルート憧れの俎嵓が終了しました。本来は俎嵓がメインのはずでしたが、今回はラッセルがメインになっちゃった感じもありますね。でも、良い経験になりました。
これで4週連続の雪山が終了。やっと休めるな・・・といいつつ来週はコソ練&キャンプだ。ボクって本当に週末に家に居ることないよな(笑)



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この記事へのコメント
戦い抜いての登頂おめでとうございます。

こういう状況の時は、そーしんさんと同じ、
ネジの外れた異能☆さんがとても頼りになりそう。

一日目は壮絶でしたが、その先の景色が壮大ですね。
普通の登山者でも、見れない景色ですもんね。
Posted by なまずの里なまずの里 at 2024年03月08日 10:32
なまずの里さん

あの状況で登っちゃうのは、ネジが緩んだ人だけです。
ネジネジ仲間がいて良かった(笑)

雪山の景色って雄大なんですよね。
俎嵓から見る主脈なんて、行った人しか見られない光景です。
これでまたはまっちゃうんですよ。
ヤバイヤバイ
Posted by そーしんそーしん at 2024年03月08日 15:02
 
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