2022年10月23日
念願の北アルプス裏銀座縦走と湯俣温泉でまったり (前編)
10月12日(水)~10月16日(日)
7月にやった、合戦尾根から燕岳~大天井岳~西岳~東鎌尾根~槍ヶ岳に抜ける縦走路を世間では「表銀座ルート」と呼んでいるんですよね。「表」というだけあって北アルプスの王道縦走ルートですね。
その「表」に対して、ブナ立尾根~烏帽子岳~三ツ岳~野口五郎岳~真砂岳~水晶岳へと抜ける縦走路が「裏銀座ルート」と呼ばれるルートです。登山口へのアクセスが不便なので、歩く人も少ない「裏」ルートです。そんな裏銀座ルートですが、途中から竹村新道で下れる周回ルートがあるのを友人に教えてもらい、それならばと早速やってきました。「裏」だけあってほとんど人を見かけない静かな稜線。縦走に温泉にハイキング、充実の山行になりました。
10月12日(水)
天気予報とにらめっこして、天気の良さそうな木曜から有給休暇を取得。水曜日に会社から帰ったら21時に自宅を出発して東松山ICまで下道を走り、関越・上信越道経由で麻績IC経由七倉山荘の駐車場には1時30分に到着。一杯飲んだらおやすみなさい。
10月13日(木)
朝は5時30分に起床。平日だけあって駐車場はガラガラでした。車内で朝食を食べて準備を済ませます。

これが今回のザックです。稜線上の小屋は全て営業を終えてしまっているし、水場も無いので水が4.7L入っています。ウルトラライトを心掛けましたがザックの総重量は15.5kg。仕方ないですね。

登山口のある高瀬ダムまでは、一般車は通行禁止で工事車両かタクシーしか入れません。ダムまでは5kmほどの距離なので歩けなくはないんですが、その先に待っている日本三大急登の「ブナ立尾根」を登ることを考えるとできれば体力は温存したいところです。他に登山者がいればタクシーを相乗りできるんですが・・・ 期待しながらゲートの開く6時30分を待ちます。

ラッキーなことに、湯俣温泉から伊藤新道で三俣まで登るという強者のご夫婦がいらして、タクシー相乗りすることができました。おかげでタクシー代は800円で済んだし、体力も温存できました。

まずはダムの脇のトンネルからスタート。もちろん一人ぼっちです。

トンネルを抜けると吊り橋があり、渡った先は白砂地帯でした。砂粒は割と大きいんですがさらさらしていて歩きにくい。どうやら上流から運ばれてきたみたいです。

しばらく平らな砂地を歩くとこんな標識が。いよいよここから日本三大急登の「ブナ立尾根」の始まりです。
ちなみに日本三大急登のあと二つは、「甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根」「谷川岳の西黒尾根」です。どちらもなかなかキョーレツな登りでしたからね。気合入れて行きましょう。

脇にはこんな看板も。要体力!水場なし!
頑張りましょう。

ルート上には12分割で標識があるようです。12番からスタートしてカウントダウンしていくみたいですね。

スタート直後から、延々と容赦ない急登が続きます。
でも登山道はすごく整備されて歩きやすいですね。キツイ登りですが変に体力を使うような場面がありません。小屋の方たちのお陰ですかね。感謝!感謝!

少し開けた場所があると思ったら、こんな感じで番号が現れます。わかりやすくていいですね。

快調!快調!あっという間に9番まで来ました。

9番は「権太落とし」だそうです。穏やかじゃないネーミングですが、この岩と関係があるんでしょうね。

はい、8番です。

7番

中休みの6番まで来ました。この感じ、合戦尾根の第なんとかベンチに似てますね。案外短い間隔で看板があるので、「もうあった!」って感じで励みになります。

紅葉が良い感じに始まっていました。

順調に登って、4番は三角点。

やっと北アルプスの稜線、南沢岳が見えました。こっちもいつかは歩いてみたいな。

寒くなると、登山道には時々白樺の樹皮が落ちています。キャンプの際の焚き付けに便利なので拾って帰りますよ。

さあ、いよいよ1番がありました!でも1番はゴールじゃなくってゴールは0番。あと少し、がんばりましょう。

登山道が下り始めたと思ったら、烏帽子小屋が見えました。これで「ブナ立尾根」終了です。道が良く整備されていたのと、事前にかなり覚悟していたせいでしょうか。思ったよりキツくはありませんでしたね。ほっと一息。

小屋は先週末までで営業終了なんですよね。もう誰もいませんでした。

小屋の一部が避難小屋として開放されているようです。

中はこんな感じ。緊急時のみと書いてあるように、ここは泊まるところじゃありませんね。

テン場があるはずなんだけど・・・ 探しながら少し坂を登ると三ツ岳がバーン!と現れました。かっこいいな。

坂をちょっと下ったところにテン場がありましたよ。場所をいろいろ吟味して池のほとりの眺めの良い場所に決めました。

ちゃっちゃと幕営。池の向こうに三ツ岳が見える好立地です。

さあ、お腹がすきましたね。ランチはいつものランチパックです。

寝床を作ろうと枕を膨らましていたら、ブチって音がして中の接着が取れてただの空気袋になっちゃった。これ使えるかな?WILD-1のオリジナルだけど安物買いになっちゃったな。

さあ、それでは空身で烏帽子岳に登りに行きましょう。烏帽子岳は小屋の反対側から登ります。

すぐに森林限界を超えました。
すぐそこに山頂?どうやら烏帽子岳じゃなくて前烏帽子岳のようです。

岩の感じがどことなく燕岳に似ています。イルカ岩っぽい岩が。

さあ、あと一息で前烏帽子岳ですね。

前烏帽子岳山頂に到着~♪
自撮りで記念撮影。

前烏帽子まで来ると奥に烏帽子岳が見えました。一旦けっこう下るんですね。

下りてきましたよ。烏帽子岳って槍ヶ岳みたいでかっこいいぞ!

まぢで槍さんだ!

この辺りも黄葉がキレイですね。

さあ、いよいよ烏帽子岳に取り付きますよ。

見た目通りの岩山です。鎖が付いていました。岩は滑りにくい感じなのでけっこう登りやすい。

ここは巻くんですね。足場はしっかりあるので慎重に行きます。

標識が見えましたね。山頂に到着です。

山頂標識と記念撮影。

あれ!山頂標識より高いところに本当の山頂が。
鎖も付いているので登れってことですよね。行ってみましょう。

よじ登ると・・・ おー怖!
足場も無いので岩にしがみつきながら本当のてっぺんを撮影。

てっぺんから360度の景色はコチラ
これにて本日のミッションコンプリート。下山しましょう。慎重にね。

右手には赤牛岳と薬師岳が良く見えました。赤牛ってなかなか良さげなんだよな。水晶岳からの稜線にあります。

テントに戻ったら靴を履き替えてリラックス。ブクのテントシューズはワークマンのライトスリッポン1500円です。軽くてなかなかの優れもの。かかとを踏めばスリッパの要にも使えるし、ベルトを閉めれば靴としても使えます。

今回は水を4.7Lも担いできたのでチューハイは持って来なかったんですよね。お酒はブランデー500mlだけ。ブナ立尾根もあのくらいならビールかチューハイ持ってくればよかったな。小屋はやっていないのでブランデーをチビチビやりながらひとり乾杯です。

夕食は珍しく米を炊きます。さすがにカレーメシシリーズは飽きました。

湯気の匂いがお焦げっぽくなったら米の炊きあがりです。今回は1合の米に200mlの水で炊きましたが、ちょっと固かったかな。次回はもうちょっと水を多くしてみよう。

飯にはサバの味噌煮缶。

飯にぶっこんで混ぜ混ぜ。けっこうウマイぞ。これはありだね。

そうしていると空が赤くなってきました。

テン場からは夕日は見えなかったけど、池が赤く染まってビューティフルでした。

さあ、1日長かったな。くたびれたので早めにおやすみなさい。

長くなりそうなので、後編に続きます。
今回のログです。
7月にやった、合戦尾根から燕岳~大天井岳~西岳~東鎌尾根~槍ヶ岳に抜ける縦走路を世間では「表銀座ルート」と呼んでいるんですよね。「表」というだけあって北アルプスの王道縦走ルートですね。
その「表」に対して、ブナ立尾根~烏帽子岳~三ツ岳~野口五郎岳~真砂岳~水晶岳へと抜ける縦走路が「裏銀座ルート」と呼ばれるルートです。登山口へのアクセスが不便なので、歩く人も少ない「裏」ルートです。そんな裏銀座ルートですが、途中から竹村新道で下れる周回ルートがあるのを友人に教えてもらい、それならばと早速やってきました。「裏」だけあってほとんど人を見かけない静かな稜線。縦走に温泉にハイキング、充実の山行になりました。
10月12日(水)
天気予報とにらめっこして、天気の良さそうな木曜から有給休暇を取得。水曜日に会社から帰ったら21時に自宅を出発して東松山ICまで下道を走り、関越・上信越道経由で麻績IC経由七倉山荘の駐車場には1時30分に到着。一杯飲んだらおやすみなさい。
10月13日(木)
朝は5時30分に起床。平日だけあって駐車場はガラガラでした。車内で朝食を食べて準備を済ませます。
これが今回のザックです。稜線上の小屋は全て営業を終えてしまっているし、水場も無いので水が4.7L入っています。ウルトラライトを心掛けましたがザックの総重量は15.5kg。仕方ないですね。
登山口のある高瀬ダムまでは、一般車は通行禁止で工事車両かタクシーしか入れません。ダムまでは5kmほどの距離なので歩けなくはないんですが、その先に待っている日本三大急登の「ブナ立尾根」を登ることを考えるとできれば体力は温存したいところです。他に登山者がいればタクシーを相乗りできるんですが・・・ 期待しながらゲートの開く6時30分を待ちます。
ラッキーなことに、湯俣温泉から伊藤新道で三俣まで登るという強者のご夫婦がいらして、タクシー相乗りすることができました。おかげでタクシー代は800円で済んだし、体力も温存できました。
まずはダムの脇のトンネルからスタート。もちろん一人ぼっちです。
トンネルを抜けると吊り橋があり、渡った先は白砂地帯でした。砂粒は割と大きいんですがさらさらしていて歩きにくい。どうやら上流から運ばれてきたみたいです。
しばらく平らな砂地を歩くとこんな標識が。いよいよここから日本三大急登の「ブナ立尾根」の始まりです。
ちなみに日本三大急登のあと二つは、「甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根」「谷川岳の西黒尾根」です。どちらもなかなかキョーレツな登りでしたからね。気合入れて行きましょう。
脇にはこんな看板も。要体力!水場なし!
頑張りましょう。
ルート上には12分割で標識があるようです。12番からスタートしてカウントダウンしていくみたいですね。
スタート直後から、延々と容赦ない急登が続きます。
でも登山道はすごく整備されて歩きやすいですね。キツイ登りですが変に体力を使うような場面がありません。小屋の方たちのお陰ですかね。感謝!感謝!
少し開けた場所があると思ったら、こんな感じで番号が現れます。わかりやすくていいですね。
快調!快調!あっという間に9番まで来ました。
9番は「権太落とし」だそうです。穏やかじゃないネーミングですが、この岩と関係があるんでしょうね。
はい、8番です。
7番
中休みの6番まで来ました。この感じ、合戦尾根の第なんとかベンチに似てますね。案外短い間隔で看板があるので、「もうあった!」って感じで励みになります。
紅葉が良い感じに始まっていました。
順調に登って、4番は三角点。
やっと北アルプスの稜線、南沢岳が見えました。こっちもいつかは歩いてみたいな。
寒くなると、登山道には時々白樺の樹皮が落ちています。キャンプの際の焚き付けに便利なので拾って帰りますよ。
さあ、いよいよ1番がありました!でも1番はゴールじゃなくってゴールは0番。あと少し、がんばりましょう。
登山道が下り始めたと思ったら、烏帽子小屋が見えました。これで「ブナ立尾根」終了です。道が良く整備されていたのと、事前にかなり覚悟していたせいでしょうか。思ったよりキツくはありませんでしたね。ほっと一息。
小屋は先週末までで営業終了なんですよね。もう誰もいませんでした。
小屋の一部が避難小屋として開放されているようです。
中はこんな感じ。緊急時のみと書いてあるように、ここは泊まるところじゃありませんね。
テン場があるはずなんだけど・・・ 探しながら少し坂を登ると三ツ岳がバーン!と現れました。かっこいいな。
坂をちょっと下ったところにテン場がありましたよ。場所をいろいろ吟味して池のほとりの眺めの良い場所に決めました。
ちゃっちゃと幕営。池の向こうに三ツ岳が見える好立地です。
さあ、お腹がすきましたね。ランチはいつものランチパックです。
寝床を作ろうと枕を膨らましていたら、ブチって音がして中の接着が取れてただの空気袋になっちゃった。これ使えるかな?WILD-1のオリジナルだけど安物買いになっちゃったな。
さあ、それでは空身で烏帽子岳に登りに行きましょう。烏帽子岳は小屋の反対側から登ります。
すぐに森林限界を超えました。
すぐそこに山頂?どうやら烏帽子岳じゃなくて前烏帽子岳のようです。
岩の感じがどことなく燕岳に似ています。イルカ岩っぽい岩が。
さあ、あと一息で前烏帽子岳ですね。
前烏帽子岳山頂に到着~♪
自撮りで記念撮影。
前烏帽子まで来ると奥に烏帽子岳が見えました。一旦けっこう下るんですね。
下りてきましたよ。烏帽子岳って槍ヶ岳みたいでかっこいいぞ!
まぢで槍さんだ!
この辺りも黄葉がキレイですね。
さあ、いよいよ烏帽子岳に取り付きますよ。
見た目通りの岩山です。鎖が付いていました。岩は滑りにくい感じなのでけっこう登りやすい。
ここは巻くんですね。足場はしっかりあるので慎重に行きます。
標識が見えましたね。山頂に到着です。
山頂標識と記念撮影。
あれ!山頂標識より高いところに本当の山頂が。
鎖も付いているので登れってことですよね。行ってみましょう。
よじ登ると・・・ おー怖!
足場も無いので岩にしがみつきながら本当のてっぺんを撮影。
てっぺんから360度の景色はコチラ
これにて本日のミッションコンプリート。下山しましょう。慎重にね。
右手には赤牛岳と薬師岳が良く見えました。赤牛ってなかなか良さげなんだよな。水晶岳からの稜線にあります。
テントに戻ったら靴を履き替えてリラックス。ブクのテントシューズはワークマンのライトスリッポン1500円です。軽くてなかなかの優れもの。かかとを踏めばスリッパの要にも使えるし、ベルトを閉めれば靴としても使えます。
今回は水を4.7Lも担いできたのでチューハイは持って来なかったんですよね。お酒はブランデー500mlだけ。ブナ立尾根もあのくらいならビールかチューハイ持ってくればよかったな。小屋はやっていないのでブランデーをチビチビやりながらひとり乾杯です。
夕食は珍しく米を炊きます。さすがにカレーメシシリーズは飽きました。
湯気の匂いがお焦げっぽくなったら米の炊きあがりです。今回は1合の米に200mlの水で炊きましたが、ちょっと固かったかな。次回はもうちょっと水を多くしてみよう。
飯にはサバの味噌煮缶。
飯にぶっこんで混ぜ混ぜ。けっこうウマイぞ。これはありだね。
そうしていると空が赤くなってきました。
テン場からは夕日は見えなかったけど、池が赤く染まってビューティフルでした。
さあ、1日長かったな。くたびれたので早めにおやすみなさい。
長くなりそうなので、後編に続きます。
今回のログです。