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2021年09月06日

百名山81.82座目は南アルプス南部の聖岳・光岳 茶臼小屋泊

8月22日(日)~8月26日(木)

珍しく4連休が取れたので、長い休みじゃないと行けない山に行くことに。

狙うは南アルプス南部です。コースタイムが長い上に、登山口までがやたらと遠いんですよね。

そこは折り畳み自転車も活用して時間を短縮。

お盆の集中豪雨の影響も心配でしたが、無事難関百名山2座登頂できました。




8月22日(日)

仕事が終わってから21時に自宅を出発。

24時前に新東名の清水SAに到着しました。本当はもっと走れたんですが、ここから先の暗い夜道を走りたくなかったのでSAで車中泊。

朝5時起床で明るくなってから沼平に向かいます。





8月23日(月)

清水SAから約2時間、8時40分に沼平のゲートに到着。平日で天気もイマイチとあってさすがに駐車スペースはガラガラですね。



登山指導センターは閉まっていました。ここから先は指定車両以外通行禁止です。



沼平から登山口まで歩くと40分ほどの車道歩きですが、時間節約のため裏技として折り畳み自転車を持ってきましたよ。

わが愛車のローバーくんです。




ローバーくんで、ダム湖沿いの舗装道路を快適に漕ぎ進みます。快調!快調!



10分ほどで登山口のある吊り橋のたもとに到着。例年なら東海フォレストの送迎バスが運行しているんですが、コロナ禍の今年は運航していません。使われていないバス停に自転車をデポさせてもらいました



さあ、吊り橋を渡ったらいよいよ登山のスタートです。



今まで数多くの吊り橋を渡ってきましたが、揺れといい高さといい貧弱さといい、これが間違いなくNo.1ですね。

チョー怖い汗

足元だけに集中して、ひたすら我慢して歩を進めます。



吊り橋を渡り終わって一息ついたと思ったららいきなりの急登が待っていました。登り終わって少しトラバースしたところでヤレヤレ峠に到着。

ヤレヤレ(笑)



30分ほど歩いたところで・・・???

何か見覚えのある場所に出ました。

あれ?さっきもヤレヤレ峠ってあったような・・・ 

タヌキかキツネに化かされたのか???



スマホで確認すると、どうやらルートミスして、先に進んでいるつもりで戻ってきてしまったようです。トラバース区間でほぼ平行移動だったので気が付かなかった(-_-;)

バカですねぇ

まあ、ロスが30分程度で助かった。気をつけよう。



もう一度道を引き返します。

どうやら、ルートが不明瞭になった時に、この矢印を見て間違っちゃったんですね。本当に気をつけよう。



先日の豪雨でこの橋が流されているんじゃないかと心配だったんですが無事でした。

この川を橋なしで渡るのはかなりキツそうだもんな。



2号橋は鉄の吊り橋でした。



鉄なので丈夫そうですが、足元の板は朽ちかけていて怖い(笑)



途中、橋の架け替え工事が行われていました。ご苦労様です。



この橋も豪雨があったら流されちゃうでしょうね。無事でよかった。



スタートから2時間ほどでウソッコ沢避難小屋に到着しました。中を覗こうと思ったけど、戸は開きませんでした。どうやら今は使えないようです。



ここで、最近お気に入りのランチパックでランチタイム。この手のパンってサンドイッチ風なので日持ちしないと思っていたんですが、常温で賞味期限が3日間とけっこう長いんですよね。



今回のザック、3泊の装備に水3Lを担いで14kg。ボクとしてはかなりウルトラライト、頑張りましたよ。小屋泊りの予定ですが念のため1.5kgほどのテントも入ってますからね。



ウソッコ沢避難小屋から先は南アルプス南部の本領発揮。景色も見えない急登の連続です。

疲れました(汗)

もうすぐ横窪沢小屋、がんばりましょう。



橋の先に横窪沢小屋が見えました。



小屋の入り口脇に、無事かえるくんが。頭を撫でて安全祈願.。



小屋の一部が解放されていました。

窓がないから暗いし、あんまり泊まりたい感じじゃないですね。



こちらは小屋前のテント場です。草も生えていてかなり快適そうですね。



小屋しばらく登ったところに水場がありました。

今年、南アルプス南部はすべての小屋が営業をしていないので、水については小屋をあてにできません。

水の確保が重要な問題なんですが・・・



滴り落ちる程度ですね。雨の後でこれですから、この水場をあてにしているとかなりショックを受けることになります。

ボクは念のため3Lもっているので、まだ余裕です。



景色もない樹林の急登がずーっと続きます。精神的にやられますね。



樺段もうちょい、だそうです。ほっと一息つけるのかな。



樺段まで来ました。段というからにはたらちょっとは平が続くと思ったらそんなこともなく急登が続きます( ノД`)シクシク…



延々と登り続けているとついに・・・ やったー!小屋まであと10分だ。



霧に霞む茶臼小屋現れました。

せっかく持ってきたのでテントを張るか迷いましたが、台風から変わった熱帯低気圧の影響もありそうなので小屋泊にします。



小屋の脇には小川が流れていました。これで水の心配はありませんね。



小屋の裏の水場もジャージャーと流れていました。これはありがたい!



水場で持ってきた1本だけのチューハイを冷やします。本当は1晩1本で3本持ってきたかったんですが、40Lのザックにはどうしても入らず、泣く泣く置いてきました。



小屋はこの2階部分が解放されているようです。



戸を開けて中に入ってみると・・・さすが普段は営業小屋だけあって、中もとってもキレイですね。

先客が1名いらっしゃいましたが、楽に20人は泊まれるのスペースなので広々と使わせてもらいます。



今回は軽量化のため、アルコール度数の高いブランデー1本分をプラティパスに入れて持ってきましたよ。

これで3日間足りるかな?



ひと休憩したら、ちょっと早いけど夕食に。最近のお気に入り、カレーメシに生卵を投入です。

軽くて安くて栄養バッチリ。これは今後の定番ですね。



小屋は窓があってけっこう明るいのがいいですね。しかも窓からは富士山がバッチリ。

明日は晴れるかな。


朝も早いので18時過ぎにはシュラフにもぐっておやすみなさい。





8月24日(火)

朝食は簡単にスキムミルクで作った牛乳にコーンフレークをイン。夏の定番ですが、火も使わず簡単なのがGOOD!

食欲がなくても流し込めます。



朝4時、真っ暗な中小屋を後にしてヘッデンスタート。

小屋を出て15分ほどで森林限界を越えて稜線に出ました。

月明かりの中稜線を歩いていると、富士山方面が明るくなってきました。

これこれ、これが見たかったんだ。



振り返ると、月明かりに浮かぶ光岳はじめとする南アルプス南部の稜線が。明日行くから待ってろよー



正面に見えるのがこれから向かう聖岳。さすがにまだまだ遠い。



まずは200名山の上河内岳を目指します。



歩いてきた稜線を振り返る。



聖岳へはこの稜線を下って登り返すんですね。



さあ、上河内岳肩に到着。ここから山頂への最後の登りです。



200名山、上河内岳登頂!



自撮りで記念撮影。



ガスの向こうに太陽が昇って来ました。



さあ、ここからはガッツリ下りますよ。



稜線の向こうには山梨の山々が見えました。



お花畑の中を下ります。あまりお花に興味ないボクですが、こういうのはキレイだと思いますね。



さすが南アルプス、山が深い。



さすが南アルプス、谷も深い。



さあ、聖岳が見えましたよ。まだまだ下らなくっちゃいけません。



やっと下り終わって聖平に到着しました。明日登る光岳もバッチリ見えますね。



さあ登りが始まります。まずは薊畑分岐に到着。ここから芝沢ゲート方面に下れるんですね。例の特殊東海フォレストの標識がここにもありました。国土の数パーセントにもおよぶ土地を1民間企業が所有するってどうなんでしょうね。国が買い取って国立公園として整備すべきだと個人的には思うのですが。



さあ、ここから聖岳登山の始まりです。



樹林帯を登って小聖岳山頂まで来ました。どうやら森林限界を超えたようですね。



これは手強そうだぞ。



谷は深いなぁ



ジグザグ登ってやっと雲の上に出たようです。下界は雲海が広がります。



ガツっと急登を登り終わったら、山頂に到着。疲れた・・・

山頂は意外と広いですね。もちろん誰もいません。



百名山81座目、聖岳登頂です。



360度の風景は動画でどうぞ



自撮りで記念撮影。



向こうには未踏の百名山赤石岳の雄姿が。あっちも近いうちにやりたいな。



すぐそこに見えるのが奥聖岳の山頂。一般に聖岳山頂といわれるのは前聖岳なんですよね。一応、奥も行ってみますか。



15分ほどで奥聖岳到着。



ここでランチタイムにします。いつものランチパック(笑)



さあ、帰りましょう。登ってきた急なザレ場を下ります。



音がする方を見ると、県警のヘリですね。ずいぶん低空で飛んでいるようですが遭難?

この時期に遭難すると叩かれちゃいますからね。気をつけよう。



聖平まで戻ってきました。聖平小屋も覗こうかと思ったけど、10分くらい歩くみたいなのでやめて戻ります。



帰りも延々と樹林&稜線歩き。



小屋への分岐まで戻って来ました。向こうに見えるのは明日登る茶臼岳ですね。



小屋に到着。予定よりだいぶオーバーして11時間近くかかっちゃった。疲れたなぁ



チューハイは無いので、冷たい水で割ったブランデーで喉を潤します。うめー!!



夕食はカレーメシシリーズのウマーメシ。今日も生卵を入れていただきます。中華風の辛い味でこれもいけるぞ。



小屋からの眺め。残念ながら富士山は雲の中でした。


小屋には関西からの3人組がやってきて、今夜は4人。

宴会が始まるのでは、と恐れていましたが山の人は早寝ですね。18時にはおやすみなさい。




8月25日(水)


3日目の朝もシリアル。簡単で栄養が取れるのが良いところ。



今日は光岳のピストン。行動時間も短いのでヘッデンは使わず朝5時のスタートにしました。

稜線は小雨?ガス?に加えて歩くのも大変な突風が吹いています。これは大変な1日になりそうだ。



どうにか茶臼岳山頂にたどり着きました。一応300名山です。

写真からも大変っぷりが伺えますね。



樹林に入ると風は穏やかに。ほっと一息。雨も上がったようです。大正池が静かに佇んでいました。



やっぱり南アルプス南部、植生が変わっていて高山なのにシダ類が生い茂っていました。



出発から2時間で易老岳到着。山頂っぽくないけど、一応記念撮影。

ここからまだまだ下ります。



ガッツリと下った後は、ガッツリ登り。枯れ沢かと思ったけどこれが登山道でした。



岩ゴロゴロの急登が続いてうんざりしていたところ、急に平らになったと思ったら脇に小川が流れて別世界に。



この小川が水場なんですね。水が豊富というのはそれだけでありがたい。



その先は木道があって湿原が広がっていました。百名山を選んだ深田久弥って、山頂の高層湿原好きだったのでは?険しい山頂このパターンが多い気がします。



湿原は、苔の仲間だと思うんだけど花が咲いているように一面真っ白。けっこうキレイです。



湿原の先に光小屋がありました。



これが光小屋のテント場です。あまり広くはありませんがテント場は小屋の下にもありました。



さあ最後の登り。登山堂脇に立派な角の牡鹿がいました。人が少ないせいか近くに寄ってもまったく警戒していません。数メートルまで近寄ってからビックリして逃げて行きました。



出発から4時間で光岳山頂に到着しました。



話しに聞いてはいましたが、まったく山頂らしくない山頂です。

景色は全く見えません。



まあ、一応記念撮影。



せっかくなので光岳の名前の由来にもなったという光石も見に行ってみましょう。




ガツっと下ったところに光石がありました。これが光岳の名前の由来にもなったという岩塊です。麓から見るとこの岩が光って見えるんだとか。



光石のてっぺんから下を覗くとこんな感じ。良く見えませんがかなり大きな岩ですね。数十メートルはありそうです。



まあ、落っこちると危ないのでこの辺で。



帰りは来た道を戻ります。光小屋の中を覗いてみました。こちらは全面的に解放されているようで、数十人は泊まれますね。



ここでもランチパックの昼食に。



帰路、行きではスルーしたイザルガ岳との分岐が。せっかくなので行ってみましょう。



樹林を抜けると、こっちの方が百名山の山頂っぽい雰囲気。



一応、山頂で記念撮影。



南アルプス縦走とは言え、基本は樹林歩きが続きます。苔の具合といい南アルプス南部っぽい景色ですね。



立ち枯れた樹林。こういう景色は以前の台風とかでやられたってパターンが多いですがここはどうでしょう。



喜望峰まで戻って来ました。ここから15分ほどで仁田岳の山頂があるんですが、行ってもどうせ真っ白だし、もうヘトヘトなのでパスします。



茶臼小屋まで戻ってきました。あー疲れた。



小屋の後ろにたくさん生えている紫色の花、トリカブトだそうです。後から来たソロの女性に教えてもらいました。確か根が猛毒なんですよね。昔事件がありました。



今日も冷たいブランデーの水割りをゴクゴクといただきます。



よく見ると小屋の壁には何やら番号が。もしかしてこれは人が寝るスペースのことじゃないでしょうか。だとすると、ボクが使っているのは軽く2人分ということになります。営業小屋には泊まったことないけど、これからも泊まれないな。



最終日は早ゆでパスタをいただきます。家にあったのを持って来たんですが、外袋が無いので何味かわかりません。タラコがいいなぁなんて思っているんですが・・・



味はアラビアータでした(-_-;)



ゆで汁はコーンスープになります。



一杯飲んだらおやすみなさい。




8月26日(木)


朝、早く目が覚めてしまったので4時にヘッデンスタートで下山開始。



こんな道登って来たんだ。記憶が曖昧です。



横窪沢小屋まで戻ってきました。無事かえるくんに、無事下山のお礼。



いくつも橋を渡り・・・



沢沿いを歩き・・・



帰りも、橋の無事を確かめ・・・



工事現場の脇を通ると・・・



3度目のヤレヤレ峠(笑)



帰り怖い吊り橋を渡ると・・・



ローバーくんが待っていてくれました。



ちなみにボクのローバーくん、本当にローバーなんです(笑)



ダム湖はキレイなエメラルドブルーでした。



ゲートに戻って登山終了。


でもまだまだ車で5時間かかるんですよね。しかも、パラリンピックの交通規制で首都高は1000円増し。首都高は迂回して帰ります。

南アルプス南部はやっぱり深かったなぁ

お隣の赤石岳と悪沢岳が残っているんだよな。折り畳み自転車が使えることも分かったし、今年中にやっちゃうかな。  


Posted by そーしん at 09:27Comments(4)聖岳(南アルプス)茶臼小屋