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2021年01月29日

唐松岳の稜線でテント泊

1月24日(日)~1月26日(火)

いつかはやってみたいと思っていた厳冬期の唐松岳。

何回か計画したけど、いつも天気でNG。

冬の北アルプスは天気が悪いことが多いんですよね。

ところが今週の月・火は鉄板で天気が良さそう!

ということで、会社を休んでお出かけしてきました。

結果、念願の稜線のテント泊もできたし、最高過ぎて・・・もうまいっちゃいました。




1月24日(日)

出発は日曜なので高速道路は割引になります。

無理に0時をまたぐ必要もないので自宅を19時30分に出発。

東松山まで下道で行って、関越・上信越道経由長野ICで降りて八方の第2駐車場には0時30分に到着しました。

日曜の夜とあって駐車場はガラガラですね。

チューハイ1本飲んだらおやすみなさい。




1月25日(月)

朝は6時にお目覚め。

まあどっちみち始発のゴンドラは8時なのであまり早く行動しても仕方ない・・・ということでのんびりと準備をしました。

この駐車場からは、白馬三山がキレイに見えるんですよね。天気も良いしテンションが上がります。



今回は、雪山の稜線テント泊ということで完全フル装備です。

スノーシューに12本爪アイゼン、スコップ、ピッケル、ストック全部担ぎます。水2.5Lを加えると21kgでした。

こりゃ久しぶりに重たいぞ。



無料の第2駐車場からゴンドラ乗り場までは徒歩15分。1日1000円払えば乗り場前の駐車場にも止められるんですが、ボクが払うはずありませんね。

登山届を出してゴンドラ&リフトの往復乗車券2980円を購入。



有効期間は3日だそうです。

今回は山中で1泊なのでちょうど良いですね。



ゴンドラ&リフトに乗って、いざ出発です。



左手に見えるのは五竜岳ですね。

やっぱり雪山はかっこいい!



リフトで八方池山荘まで来ました。

ここから登山のスタートです。

前日に雪が降ったということなので、スノーシューを履いて行くことにします。



平日なので誰もいなかったらどうしよう、なんて心配してましたがバックカントリースキー&スノボの若者が多数。

ゲレンデじゃ満足しない人たちが増えているんですね。スキー場の経営が心配になります。



トレースもしっかりついていて心配が嘘のよう。



下界は雲海ですね。

これまた絶景!



右を見れば白馬三山がドーン!

最高だね。



景色を楽しみながら八方尾根の稜線歩きます。



八方池まで来ました。

何やら大きな幕を持った人が。

これパラグライダーみたい。

ちょこっとお聞きしたところ、ここから飛ぶんだそうです。

スゲーなぁ



八方池のちょっと先に樹林帯が現れました。

この辺りが本日の幕営予定地です。

冬はビバーク扱いで、夏にはできない稜線のテント泊ができるんですよね。

太い木の根元が窪んでいて風よけになりそうなので、ここを本日の幕営地とします。

ザックをデポし、小さなザックだけで山頂を目指します。



スノーシューは履きなれないせいか、どうもうまく歩けないのでアイゼンに履き替えました。

さあ行きますよ。



ごっつい急登だな。

しかもアイゼンだと足首から脛ぐらいまで雪に埋まって歩きにくい。

こんなことならスノーシュー履いてくるんだった。

でも取りに戻る気はしませんね。

頑張って行きましょう。



振り返ると今登ってきた稜線。



さあ、丸山が見えてきましたよ。



トレースは夏道と違って、丸山山頂には寄らずに左から巻いて行くみたいですね。



風の通り道でしょうか。シュカブラも美しい。

丸山を過ぎると、さすがに風も強くなってきました。



少し風が少ない斜面でランチタイムにします。

この先のんきにランチできる場所なんてなさそうですからね。

今回はずーっと稜線歩きでカップラーを食べれそうな場所もないってことでパンを齧ります。



エネルギー補給ができたところで再スタートです。

この辺りまで来ると、さすがにバックカントリーの人も少なくなりました。

尾根も細くなるし注意が必要です。



右側は雪庇になっていたり、かなりの斜度なので落ちるとヤバイヤツです。

慎重に行きましょう。



左は五竜、右は白馬、絶景が続きます。



右前方には不帰の剣がバーン!

ギザギザの稜線が迫力あります。



もうちょっとで、後立山連峰の主稜線に出ます。

主稜線に出ると裏側に立山連峰がバーンと見えるんですよね。

出てきましたよ。

わくわく



出たー!

剱岳に立山三山の立山連峰です。

大迫力ですね。



そして右を見ると唐松岳の雄姿が。

うわ、真っ白だ。



唐松頂上山荘も今は雪の下です。



立山連峰を左手に見ながら歩きます。

贅沢ですね。



さあ、これが最後の登りです。

ぼやけて見えるのは、突風が雪煙を巻き上げているからです。



雪煙で時々目を開けられなくなります。



完全防備



あと一息。

振り返るこんな感じ。

後続は一人だけみたいです。



さあ、最後の登りですよ。がんばりましょう。



じゃーん!

ついに山頂に到着しました。



誰もいないので自撮りで記念撮影。



山頂からは360度の展望が。

まずは立山連峰。



こちらは五竜岳に続く稜線です。



YouTube動画もご覧ください。音で風の強さもわかると思います。




さあ、戻りましょうか。



事故の多くは下りで起こるっていいますからね。

痩せ尾根歩きは慎重に。

奥に見えるのは、昨年登った雨飾山、火打山、妙高山、高妻山。

どれも楽しい思い出です。



左手には例によって白馬三山がバーン。

もう言うことなし。



帰りは丸山ケルンにも寄り道。

ここは相変わらず眺めが良い。



下りはさくっと幕営地まで戻ってきました。



まあ何はともあれ一杯やりましょう。

登頂を祝して乾杯です。



さてさて、テントを張らなくっちゃ。

スコップを取り出します。

北アルプスの稜線ですからね。荒れ狂うととんでもない風が吹きます。確か去年はテントごと吹き飛ばされた方が一人亡くなっているはずです。

ということで、テント全部が埋まるくらい掘ろうかとも思ったんですが、風もそれほど吹かない予報だしこんなもんで良いか(良い子はマネしちゃだめですよ)。



当たり前ですけど、本日この場所に幕営するのはボクだけです。まあ、普通はこんなことやりませんよね。



テントでくつろいでいると、テントの前で外人の女の子がポットを指さしておいでおいでしてるぞ。

何?   何か「チャイ」って言うってるけど。

どうやら温かい飲み物をくれるということのようです。

そういえば、インドでは紅茶を「チャイ」って呼ぶんですよね。

カップを持って行くと、温かくて甘い紅茶をなもなみと注いでくれました。

チェコから来たんだそうです。ごちそうさまでした。

しかし何でこんなおっさんに紅茶をごちそうしようと思ったんだろ。よっぽどひもじそうに見えたのかな(笑)

許可をいただき記念撮影。かわいい女の子だったな。



しばらくすると空が赤く染まってきました。



さあご飯を食べましょう。

夕食はキムチ鍋をいただきます。

ここのところずーっとスキヤキばっかりだったからキムチ鍋、実は久しぶりです。



快晴が続く予報だったから、夜は満天の星空を期待したけど、月が明るすぎたんでしょうね。

満天とはいきませんでした。でも、予報通り風も無く穏やかな夜でした。





1月26日(火)

朝はいつものように鍋の残りにうどんを投入。

さすが北アルプス、うどんも鍋もカチカチに凍っていました。



ちょうど太陽が昇ってきました。

この景色が見たかったんですよね。

稜線で泊まった者だけが見ることができる特別な景色です。



モルゲンロートに染まる白馬三山。



八方尾根の稜線も赤く染まります。

そしてこの山域にはボク一人だけ。

この景色も独り占めです。



すばらしい時間を過ごしました。



名残惜しいですが、そろそろ帰りましょうか。

リフトが動き出すのは9時ごろからなので、のんびりと撤収。



本当に帰るのがもったいないくらいの良い天気です。

景色を見ながら、ゆっくりゆっくりと歩きます。



すると、下から大勢の人が登ってきました。どうやら始発のリフトが動き出したようですね。

独り占めの世界はここで終了。



リフトに乗って現実世界に帰りましょう。



ゴンドラの下に何かいる、って思ったらカモシカでした。

こんなところまで出てくるんだ。



ゴンドラの終点に到着。

これで今回の登山は終了です。



いやぁ今回は何もかもが最高でしたね。

忘れられない山行になりました。

やっぱり山はお天気ですね。

次はどこに行こうかな。  


Posted by そーしん at 21:30Comments(2)八方尾根の稜線