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2017年04月26日

奥秩父のジャンダルム・二子山にチャレンジ!

山登りを始めた頃は、「いつかは槍」「いつかは剱」なんて思っていたんですけどね。

山を始めて2年半。

槍は去年やっちゃったし、剱も今年やっちゃいそうだし・・・

なんか、もっと先の目標がほしいなぁ

ということで、最近は「いつかはジャンダルム」に変更しました。

ジャンダルム?

一般の人にはあまり聞き覚えのない山でしょうかね。

山といっても、正確には山じゃなくって岩稜。

北アルプス穂高岳にある、一般ルートでは最難関といわれる岩稜です。

クライミングロープなしで、かろうじて登れるという急峻な岩です。

そんな目標に一歩近づくため、今回は、奥秩父のジャンダルムと呼ばれる二子山に

行ってきました。

本物のジャンダルムに行こうっていう人が、奥秩父くらいでビビッていたら行けませんからね。

果たしてどうなったでしょうか・・・

ちなみに本物のジャンダルムの写真はコレ







4月23日(日)

今回の山行も、ふじぶんさんと行く予定でしたが、ふじぶんさん体調を崩して急きょ取りやめ。

お大事に~

ということで、ひとりで5時10分に自宅を出発。

当然、オール下道で行くんですが、途中でルートミスもあって、登山口に到着したのは8時40分。

何箇所かある林道脇の駐車スペースですが、この時間で最後の1台という感じでした。






準備をしたら、さあ行きますか。

駐車スペースから50mほど登ったところに、登山口がありました。

カウンターを押して登り始めます。

ちなみにカウンターは3701でした。

いったい、いつからの累計なんでしょうね。





まずは普通の登山道。

樹々や光線の具合にも春を感じますね。

いい季節です。





登り始めたと思ったら、あっという間に股峠に到着。

二子山は、その名の通り、東岳・西岳ふたつの山の総称です。

ここから左に行けば東岳、右に行けば西岳に登ることが出来ます。





股峠からは木の間越しに、西岳勇姿が。

はっきりとは見えませんが、やっぱ、やばそうな雰囲気ですね。






まずは、手始めに比較的難易度が低いといわれる東岳から登ってみます。

難易度が低いといっても、いきなり急斜面の岩山。

両手を使わなくちゃ登れません。

この先、大丈夫なのか?





ピンクリボンを目印に登って行くと、途中で道が無い?

あたりをよーく見ると、まさか・・・

こんなところから行くの?





恐る恐る踏み跡をたどって一段降りてみると・・・

バランスを崩すと真っ逆さまという鎖場の巻き道でした。

こりゃ、まぢでヤバイ山だぞ。





初めての山、ルートもわからないのでど緊張の連続です。

その後も岩場の連続ですが、どうにか稜線まで出ました。

ほっと一息。

稜線からは、目指す東岳山頂が。

山頂までの稜線は、ゴジラの背中みたいにギザギザ。

あれを歩くのか!





振り返ると、西岳の絶景が。

って本当に岩山じゃん。

どこに登山ルートがあるんだ?

やっぱムリかも。





気を取り直して、まずは東岳に集中します。

ギザギザのゴジラの背中、実際歩くとこんな感じです。

岩と岩の間に足を置ける場所があるので、実際にはそれほどでもないんですね。

安全な巻き道もありましたが、あえて稜線を歩きましたよ。





意外とあっけなく、東岳山頂に到着。

どうなることかと心配しましたが、けっこうやるじゃん、オレ(笑)





山頂からは、昨年末に登った両神山がくっきり。

年末に登った時の様子はコチラ





山頂の先に道が続いていたので行ってみると、秩父の山々が大展望。

眺めもサイコー、天気もサイコーです。





さあ、股峠までもどりますか。

来た道を慎重に歩きます。

帰りはルートがわかっているだけ、ずいぶん気楽。





西岳の岩壁がよーく見えました。

ほぼ垂直の岩壁に見えますが。





岩壁を、よーく見ると・・・

緑色の樹林のちょっと上で、何か動いているような。





さらにズームアップ。

やべ! アレって人じゃね。

岩にへばりついている人が二人見えます。

まさかボクが行こうとしている西岳の上級者コースって、コレじゃないよな。

コレは、どう見てもやばいっしょ。

あんなところ、ロープの確保なしで登れるはず無いモンな。

ははは(汗)

違う違う。





何となくイヤな予感は感じつつも、自分をごまかして股峠まで降りてきました。

股峠にはこんな看板が。

どれどれ、上級者コースと一般コースっと。

フムフム

がーん!

やっぱりさっきの人たちが登っていたのが上級者コースだ!

あんなところ登れるのか?オレ





追い討ちをかけるように隣の看板が。

危険を感じたら引き返す勇気を!

肝に銘じさせていただきます。





まずは樹林帯の急登。

ハンパない急坂を登ります。

しばらく登ると、上級ルートと一般ルートの分岐の看板が。

う~ん・・・

せっかく岩登りに来たんだし、一般ルートに行ったら意味ないよなぁ

とりあえず上級者ルート、どんなもんか見に行ってみましょう。

ダメそうなら戻ればいいんだし。





しつこいくらいに警告が。

わかってます、わかってますって。

危険を感じたら勇気をもって引き返しますよ。





どうやら、あそこで樹林帯が終わりみたいですね。

ということは、あそこから先がさっき見えていた岩壁という事になります。





樹林が終わると、壁・・・

まさに壁じゃないですか。

本当にこれがルートなの?

取り付く場所も無いじゃん。

もうちょっとルートらしい場所がないかと左右をうろうろと探しましたが、どうもそれっぽい場所は

ココしかありませんでした。

意を決して取り付きます。





垂直に近い壁。

これほどの岩壁は、一般の登山ルートにはなかなかないですね。

あったとしても、鎖が付いているはずです。

この山も、昔は鎖が整備されていたようですが、鎖があることで素人が気軽に来ちゃうので

外したんだとか。

ボルダリングのように、岩の出っ張りを掴み、足がかりを探しながら登ります。





ここからは、ごっつい岩の連続。

こんな山は初めてだ。

でも、しっかりホールドがあるので案外と登りやすい。

下を見なければそれほど怖い感じもないですね。

高所恐怖症で足がすくんで動けなくなったらどうしよう、とか心配していましたが、どうやら

その心配は無さそうです。





振り返ると、先ほど登った東岳がばーん!

爽快、爽快。





とにかく必死で登っていると、あっけなく稜線に出ました。

どうやら難関は突破したみたいです。

やればできるじゃん、オレ(笑)





ギザキギザのやせ尾根の先にある左のピークが、どうやら山頂みたいです。

まだまだ気は抜けませんね。

でも、だいぶ感覚がなれてきましたよ。

スリルも含めて楽しくなってきちゃいました。





両側が切れ落ちた、やせ尾根歩き。

ひょー!楽しい♪





アスレチック気分を楽しんでいるうちに、二子山山頂に到着です。

時計を見ると、10時15分。

なんと!歩き始めから1時間30分しか経っていないんですね。

緊張感の連続で、何倍にも感じました。

さて、山頂も制覇したことだし、ここから一般ルートで安全に股峠まで戻るって手もあるんですが、

楽しくなっちゃったんで、西岳の先にある西峰まで行ってみる事にします。

実はここからが一番怖いところなんだとか。

お楽しみですね。





奥に見えるのが西峰。

そこまで、両側が切れ落ちたナイフリッジが続きます。

ひょえー!





それにしても、高度感ハンパないな。





先のほうを歩いている人が居ました。

あんなところを歩くのかよ。





そして、今回一番怖かったのがココ。

ヤバすぎて写真を撮っている余裕が無かったので、通過後に振り返って撮りました。

大きな岩に行く手をふさがれ、どうやって越えるんだろうと思っていると、岩の下に踏み跡が。

切れ落ちた岩場に一旦下りると、登り返しの手がかりの岩がボロボロに崩れかけている・・・

試しに触ってもグラグラしていてヤバ過ぎです。

こんなの掴んだらあの世行きだな。

慎重にしっかりしていそうな岩を選んでどうにかクリア。

いや~緊張した(涙)





西峰から振り返ると西岳のピーク。





ここで終わりかと思ったら、まだまだ続きます。

もういいよ・・・って感じ。





細い尾根の上ですが、少し広くなった場所を見つけてランチタイムに。

全体としては人の少ない山ですね。

緊張を解いてのんびりします。

両神山が見事だな。





その後も、こんなゴジラの背中を乗り越えて・・・





振り返ると、歩いてきたゴジラの背中。





ついに先端に着きました。

いや~すばらしく達成感のある山ですね。

しびれました。

さあ、あとは下るだけ。





下るだけ・・・と思ったらいきなりごっつい鎖場が。

とはいえ、この程度の岩場派はもう慣れっこですね。

鎖も使わずに降りちゃいました。





鎖場を過ぎたら、もう一般の登山道。

春の暖かな日差しに包まれます。





股峠までのフラットな巻き道を歩いていると・・・

本物のロッククライミングの人たちが。




ロッククライミングなんて、何て危険なことをする人たちだろうと思っていましたが、

良く考えるとロープで確保しているだけ安全なんじゃね。

感じ方って経験で変わるものですね。





無事、股峠に戻ってきました。





股峠から林道まではあっという間。

林道に出ると、驚いたことに路駐の車が一杯止まっていました。

山にはそれほど人が居なかったので、たぶんロッククライミングの人たちなんでしょうね。




いや~それにしても今回はしびれた。

しびれたけど、楽しかったな。

ということで、奥秩父のジャンダルムは無事制覇できました。

ここで敗退していたら、ジャンダルムどころか大キレットや剱岳もいけなくなっちゃいますからね。

それにしても、ボクって高所恐怖症なんですけどどうなっているんでしょう。

高層ビルやスカイツリーでは足がすくんで歩けないの、山だとなぜか平気なんですよね。

人工の建物が苦手なだけで、自然を相手だと平気なのかな?

何はともあれ、今後の登山人生の軌道修正をせずに済んで一安心。


さあ、いよいよ春山シーズンの開幕です。

次はどこのお山に登ろうかなぁ




今回のログです。これだけてんこ盛りでも全部で3時間かかっていません。

  


Posted by そーしん at 22:33Comments(8)二子山