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2019年08月16日

白馬三山から難所不帰の嶮を越え唐松岳までテント泊縦走

8月09日(金)~8月11日(日)

今年も長野の実家に帰省するついでに、山登りをしてきました。

今回歩いたのは、白馬三山から不帰の嶮を越え唐松岳までの縦走。

去年の夏に予定をしていたんですが、台風で断念、結局甲斐駒の黒戸尾根に

急遽変更したんですよね。

そんな2年越しの大展望ルートを、絶好の天気のもと楽しんできました。





8月09日(金)

木曜の夜22時に自宅を出発、午前2時に八方の駐車場に到着しました。

軽く飲んで仮眠、朝4時30分ごろ目が覚めました。

ちょうど白馬三山に朝日が当たって輝いていた。

待ってろよ~

この景色、テンションMAX上がりますね。

準備をしていたら、その辺にいたタクシーの運転手さんに声をかけられた。

乗合で猿倉までどうですかとの事。

料金は1000円ポッキリだそうです。

猿倉までバスで行くつもりでしたが、6時の始バスまで30分以上あるし、バスとは70円の差。

70円なら少しでも早い方がいいですね、ということでタクシーに3名で相乗りすることにしました。




20分ほどで猿倉の駐車場に到着。

ここに仮設された相談所に登山届を提出。

不帰の嶮を越えて唐松まで行くというと、相談所のおじさんからはすれ違える場所が少ない

から十分に注意ようにとのアドバイスをいただきました。

気を引き締めていきましょう。

それでは、行きますか。




樹林帯を歩いて1時間ほどで白馬尻小屋に到着。

小屋の前は広いスペースがあり、白馬の絶景が広がっていました。

気持ちいい!

小屋では、軽アイゼンをレンタルしている人もいました。




小屋からしばらく登ると・・・ついに出ました、あの有名な白馬の大雪渓です。




ここでアイゼンを装着。

今回、チェーンアイゼン、6本爪、12本爪どれを持ってこようかと迷いましたが、重さ・大きさ

グリップ力のバランスから6本爪をチョイスしました。

周りの方も、チェーンから12本爪まで色々です。




さあ、行きますか。

雪室はかなり固いので爪が刺さってよくアイゼンが効きます。

6半爪がやっぱり正解だったかな。

さすが雪上はそれまでより風の冷たさが全然違いますね。

猛暑でも涼しく快適に歩くことができます。




ところどころに、こんな石が。

左右の崖から落ちてきた石ですね。

沢筋を転がる石も見かけましたが、歩いているところでこんな石に当たったら

ひとたまりもありません。

こんな大きな石ですが、雪の上を転がり落ちるときは音もしないので、気が付いた時には

ぶつかってた、なんてこともあるようです。

上を見ながら注意深く歩きます。




大雪渓というだけあって、急登が延々と続きます。

地味に疲れるなぁ




雪の上にはガスが湧き出しています。

ちょうど、暑い日に冷凍庫開けると白いガスが出る、そんな感じで突如真っ白なガスに

覆われたりします。




さあ、あと一息で雪渓終了。




雪渓が終わったところで、アイゼンを外して大休憩。

例の冷凍庫のガスで真っ白です。




雪渓を過ぎれば今度は緑の世界。

それでも急登が続きます。




振り返ると大雪渓が遠くに。

下の方はガスに覆われています。




あんまり写真には取らなかったけど、お花も咲き乱れていましたよ。

空の青と緑のコントラストが美しい。




登り始めから3時間30分ほどで避難小屋に到着しました。

ここまでで標高差1200mほど登ってきました。

急登続きでけっこうへばりましたよ。

遠くに見えるのは、明日歩く稜線でしょうかね。




白馬岳頂上宿舎が見えてきました。

あと一息。

頑張りましょう。




登り始めから4時間40分、がっつりと登って白馬岳頂上宿舎に到着です。

本日は、ここのテン場でテント泊の予定です。

テントを張る前に、ザックをデポして山頂を往復してきちゃいましょう。




頂上宿舎から30分ほどで白馬岳山頂です。

もうすぐです。




はい、到着。

百名山、白馬岳山頂です。

白馬大池方面から来る人もいるので、山頂付近は多くの登山客で賑わっていました。

百名山は51座目かな。

後に見える巨石、たぶん新田次郎の剛力伝に出てくる石じゃないかな。

剛力さんが一人で運び上げたんだとか。




さあ、頂上宿舎に戻ってテントを設営です。

ヘソ曲がりのボクは、みなさんが張っているトイレの近い広い平地ではなく、遠く離れた

ガレ場をチョイス。

遠く離れたボッツンサイトです。




こんな感じに設営完了。

ボクより奥にもう一人ヘソ曲がりがいました(笑)




まずはカップラーのランチタイム。

サッポロ一番の塩ラーメン、じゃがいもチーズ仕立てです。

定番だけあってウマし。




まだ12時過ぎですが、他にすることもないので飲んじゃいます。

350ml缶が550円、500ml缶が700円。

そこは迷わず500mlをチョイス。

うめ~

さすが標高2730mのテン場です。

吹く風は爽やか。

ビールの後は、持ってきたブランデーをチビチビやりながら、ぼーっとして過ごします。




足元はワークマンのライトスリッポンにチェンジ。

これ、テントシューズとして優秀ですね。

なんと1500円。





時間が早いですが、夕食も食べちゃいましょう。

今回は縦走対策として軽量化に重点を置いてみました。

ビールを持ってこないのはもちろん、夕食も早ゆでパスタと混ぜるだけのパスタソース。

それに、捨てるお湯でポタージュスープを作ります。




具のないパスタですが、アラビアータの辛さが刺激となってなかなかいけます。




そうしているうちに太陽が西に傾き、夕焼け空に変わりました。




あっという間に暗くなり、朝も早かったので眠くなり日没とともにおやすみなさ~い。






8月10日(土)

3時30分起床。

外は風がゴーゴー。

テントから顔を出しても、星も見えないので曇っているのかもしれません。

やっぱりな、ボクが山に来るとこれなんだよな。

予報は晴れだったけど、やっぱり曇りか。

1日真っ白も覚悟しながら、スキムミルクでチョコシリアルの朝食をいただきます。

これ、軽くて早く出来て栄養があって夏山にはいいんですよね。




一度はスタンバイしたものの、悪天候に出発する気にならずシュラフを出して2度寝。

30分ほど寝て、明るい気配に起きてみたら何とすっかり晴れていた。

ということで、あわてて再準備。




5時過ぎにテン場を後にしました。

遠くに雲海も輝いていますね。




振り返ると、昨日登った白馬岳方面から太陽が。

山々も黄金色に輝きます。




本日が今回の縦走のハイライト、後立山連峰縦走です。

杓子岳、鑓ヶ岳を登り、日本三大キレットのひとつ「不帰の嶮」を通って唐松岳まで歩きます。

中央に見えているのが杓子岳、その右が鑓ヶ岳ですね。

縦走路がずーっと続いています。

楽しみだなぁ




いやぁ今回はついているな。

お天気もいいし・・・ あっライチョウ。

お天気でついていると思ったら、本来天気の悪い時に顔を出すライチョウさんまで

出てきてくれました。

いや~ つきすぎでしょ。




絶景の稜線歩きを楽しみます。




前方に杓子岳。

右から回り込みま。




杓子岳は、巻き道もありますが当然山頂を目指します。

ザレた登山道の先に山頂が見えましたよ。




はい、出発から1時間ちょっとで本日1座目、杓子岳山頂に到着です。




下界には雲海が広がっていました。




雲上の縦走路が続きます。

さあ、次は鑓ヶ岳だ。




いったん下って、さあこちらが鑓さんですね。

さすがに尖ってる。




高山植物と鑓ヶ岳。




さあ、もう一息で山頂です。




鑓ヶ岳山頂に到着~




ひゃー高度感あるな。




山頂からは360度の大パノラマが広がっていました。

これで白馬三山登頂です。




さあ、先に進みましょう。

これから歩く縦走路がずーっと続いています。




先まで行くと、その先にすーっと続く快適な縦走路。




天狗山荘の水場で水を補給。

小屋は現在建築中で、テン場のみ宿泊可能との事でした。




まだまだ続く縦走路。




途中、ちょっとしたピーク。

天狗の頭だそうです。




まだまだ続く縦走路。

長いな~




いつまで縦走路が続くの?って思っていたら、突如として縦走路が終わりました。

ここからが天狗の大下りといわれる下山路です。

どこまで下るのか、谷底が見えません。




これを下るのか・・・




谷底に落ちていく感じ・・・ どこまで降りるの?




鎖場もあって、なかなか厄介な下りです。




どうやら谷底が見えたようです。

この下り、長かったなぁ




谷底まで降りて、さあ、いよいよ難所、不帰の嶮の始まりです。

まずは不帰一峰。




その前に、ヘルメットを装着。

気を引き締めてかかりますよ。




第一峰、最初の岩場を過ぎれば普通の稜線歩きと変わりません。

ちょっと拍子抜け。




振り返ると、天狗の大下りから不帰一峰の稜線がくっきりと。




一峰の山頂到着です。




さあ、目の前に現れたのが不帰二峰。

最も難関といわれる険しい峰です。

これを登るのか・・・




右側の岸壁、よーく見ると人がへばりついてる。

なんかトラバースに苦労しているように見えるけど・・・

なんか、嫌なもの見ちゃったな。




一峰を下り、さあ、ここから不帰二峰の始まりです。

いよいよ核心部。




いきなりの岩登り。




岩壁登りが続きます。




前のパーティー、女性がいたので抜かせてもらいました。

後ろを振り返るとすごい高度感。

こりゃ久しぶりにビビった。




目指すはあそこ。




振り返ると、天狗の大下りから不帰一峰。




一旦なだらかになり・・・さあ、行きますよ。




正面から登るのではなく、いったん横から裏側に回り込むようです。

ここも狭くて緊張します。




裏側に出ました。

この壁登るのね。




ここからは鎖場が連続。

標高も下げているので暑い!!




まだかよ!

まだ鎖場が続きます。




人がいるぞ。

いよいよあれが不帰二峰山頂か?




ひゃー怖いな。

ここは落ちたら確実に逝っちゃいます。




やっとの思いで第2峰山頂に到着です。



不帰2峰北峰って書いてあるぞ。

その場にいた人に聞いたら、ここは北峰で南峰と不帰三峰があるとの事。

てっきり二峰で終わりだと思っていたのに・・・ショック




どうやらあの先に見えているのが不帰二峰の南峰で、ずーっと先に見えるのが本日の

ゴール唐松岳。

その間に三峰があるんだって。

がっくし。




さあ、気を取り直して南峰に向かいます。

これまでほどややこしいルートではないみたいです。




あっという間に不帰二峰南峰に到着。




なかなか良い景色です。




いったん下って、いよいよラスボスの第三峰。

こちらも岩場。

といっても二峰ほどじゃありません。




高度感もありますが、二峰ほどじゃないですね。




岩場を過ぎれば尾根道に。




さあ、あとは唐松岳に登り返すだけ。

何しろ天狗の大下りから核心部を抜けるのに3時間かかっています。

精神的にも疲れました。




はい、唐松岳山頂に到着です。




一応、記念写真を。

唐松岳は以前にも登ったことがあるので、唐松に登ったというより不帰の嶮を越えた

という達成感でいっぱいです。




さあ、唐松岳頂上山荘に向かいましょう。

山荘はもう目と鼻の先。




今日から連休のスタートとあって、テン場はずいぶんと混みあっていますね。

早く着かないとテントを張るところがなくなるんじゃないかと思って急いで来たんですが、

やっぱり。




上からテントを張れる場所を探しながら降りてきて、一番下まで来てようやく一張り分の

スペースを発見しました。

一張り分といっても、崖っぷちでずいぶん狭い感じですが。




どうにかこうにか設営完了。




山荘まで戻り、ビールを買ってきましたよ。

さあ、かんぱ~い!




2本買ってきて、1本は冷やしておきました。




この水、雪渓から流れ出している水で、キーンと冷たい。

1本目より2本目の方が冷たかった。




昨日はカップラーを食べてからビールを飲んだんで、お腹が膨れすぎたという反省を活かし

本日はビールを飲んでから焼きそばの昼(夕)食。




そして本日もブランデーをチビチビ。




テントからは五竜岳がバーン!

次第に夕暮れへと変わってゆきました。




そうこうするうちにあっという間に暗くなり、日没とともにおやすみなさ~い。







8月11日(日)

朝はゆっくり。

ゆっくりといっても早寝したんで4時代には起きちゃったんですが。

シリアルの朝食を食べたらのんびりと撤収。

今日も五竜がくっきりと。

良い天気になりそうです。




向かい側には剱山の姿も。

立山も登らなくっちゃな。




唐松岳もいい感じに見えています。




下界は今日も雲海が広がっていました。




最高の天気ですね。




不帰の嶮から白馬まで昨日歩いた稜線が見えます。

よく歩いたもんだな。




本日は八方尾根を下ります。

丸山ケルンまで降りてきました。

こちらも絶景。




前方に八方池が見えましたよ。




池のほとりで逆さ白馬をパチリ。

無風で鏡のような水面にくっきりと白馬三山が。




リフトの営業前で、昨日宿泊した人だけしかいないので人が少ない。

ということで、ボクも入れて映してもらいました。




特に急いでいないこともあって、池のほとりでご夫婦の方と30分も談笑。

こんな山もたまにはいいものだ。




ケルンから雲海。




リフトの営業が始まったみたいですね。

人・人・人の大渋滞。

それもそのはず、本日は「山の日」なんですね。

逆方向で良かった。




登っていく人とすれ違いに苦労しながらリフトの終点に到着して登山は終了。




最後はゴンドラで地上まで降りましたとさ。








おまけ

八方の駐車場から約2時間で諏訪の実家に到着。

そーめんとビールの昼食を食べたら温泉につかってお昼寝。

極楽極楽!

一応、お決まりの温泉につかっている写真も撮っておきました(笑)





8月12日(月)

涼しい諏訪といえども昼間は暑い。

ということで、次の日は朝5時からテニス。

兄貴との定期戦、今回も6-2で負け。

でも手ごたえはあったな。


その後はお墓参りして、午後は軽くお山をお散歩。

今回は、入笠山。

家から1時間くらいで沢入登山口中佐y上に到着。




モンベル諏訪店でこんなザックを買ってきましたよ。

アタックザックに使える15Lのコンパクトなザック。

来月は、ジャンダルムが控えていますからね。

きっと活躍してくれるはずです。




樹林帯を登り・・・




鹿さんと遭遇。




ここから入笠湿原です。




花いっぱいの湿原を通り・・・




30分ほど登ると山頂。




360度の大展望。

さうがに北アルプスを見た後では、ちょっと感動も薄いかな。




ということで、今回はお天気も最高、山も最高という良い夏休みでした。

夏休み後編は夫婦で旅行編です。