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2017年09月08日

ついに、ついに、念願の剱岳へ

9月1日(金)~9月3日(日)

山を登り始めた頃から、いつかは自分も登ってみたいと願っていた山、槍ヶ岳と剱岳。

いつの日か・・・それはとってもとっても遠い未来の話だと思っていたんですが・・・

山登りを始めて3年、ついに剱岳やっちゃいました!



ちなみに剱岳・・・ウィキペディアにはこう記されています。

日本国内で「一般登山者が登る山のうちでは危険度の最も高い山」とされる。
これは、その一般ルートが、一服剱 - 前剱 - 本峰の間で、岩稜伝いの鎖場や
ハシゴのルートになることによる。難所としてカニのヨコバイ・カニのタテバイと
呼ばれる鎖場があるが、実際には、より容易な稜線で滑落事故などが発生し
ている。また、クライマーと呼ばれる一流登山家も、その岩場や雪山で、多くの
命を落としている。








9月1日(金)

仕事から急いで帰って、ザックを担いで電車に乗り、新白岡駅に22時前に到着。

今回は異能☆さんの車に同乗させてもらいます。

ご一緒するのは、異能☆さん、異能☆さんの次男で高校の登山部員小僧Bくん、

そして異能☆さんの会社の登山部員というタッキーさん30代。

おぢさん二人と若者二人という構成です。

久喜白岡ICから圏央道・上信越道・北陸道経由で立山に向かいました。

室堂に行くのに、なぜわざわざ富山県側の立山から行くのかというと・・・



以下は異能☆さんの計算引用です。


富山 立山経由
高速代:6280円×2
ガソリン代:5700円
公共交通機関:4310円×4人
駐車場代:(無料)
-------------------
計:約35500円
運転時間:5時間


長野 扇沢経由
高速代:4060円×2
ガソリン代:3200円
公共交通機関:9050円×4人
駐車場代:1000円×2日
-------------------
計:約49500円
運転時間:3.5時間

時間は余計にかかるけど、料金は長野より富山県まで走って立山経由の方が安いんですよね。

やっぱりコスパ優先でしょ!ということで立山経由に決定しました。

※ちなみにガソリン代はリッター17.7km 1L/120円計算だとか。


途中でボクも運転を代わったりしながら、午前3時すぎに立山駅前の無料駐車場に到着。

ビールを飲んだらおやすみなさいZZZ…




9月2日(土)

寝たのか寝ないのか・・・うつろうつろしたと思ったら起床時刻の5時。

行動開始です。

駐車場にはトイレもありました。

脇にはキャンプスペースも(嘘)





始発のケーブルカーは7時発ですが、6時ごろには切符売り場には行列が出来始めました。

われわれも列に並びます。

6時20分、切符の販売開始です。

どうやらボクらは、2便の7時10分のケーブルカーに乗れるみたいです。

ちなみに、料金は室堂までの往復で4310円。

ちょっとお高いですが、しょうがないですね。

往復で買うと割引になりますよ。でも帰りの切符をなくさないようご注意ください。





改札を抜けると、ちょうどケーブルカーが降りてきました。

これに乗るのも随分久しぶりだなぁ

たぶん、四半世紀ぶり(笑)




ケーブルカーで終点の美女平までは約8分、一気に500mの標高を上げていきます。

トンネルを通ったりしながらグングン進みます。

それにしてもせっかくの剱岳登山なのにお天気イマイチですねぇ





美女平でバスに乗り換え。

標高2450mの室堂まで約50分のドライブです。

美女平から、すーっとガスってたんですが、室堂到着直前で景色が見えてきましたよ。

テンション上がりますね!





室堂ターミナルでバスを降りて、ターミナル内で登山届けを提出。

剱岳に登ると言ったら、受付したおじさんから「剱岳は登りより下りが事故が多いから気をつけて。

特に前剱から一服剱あたりでの事故が多いので注意するように」とのアドバイスが。

心しましょう。

その後、先月立山で合宿をしたばっかりの小僧Bくんの案内で、ターミナル内にある雄山神社の

社殿に安全祈願。





出口の正面にある「立山玉殿の湧水」で水を補給。

水場が豊富にあるのはありがたいですね。




さあ、いよいよスタート・・・ の前に大事なことを決めなくちゃいけません。

当初の予定では、1日目に立山を縦走して剱沢キャンプ場でテント泊。

2日目に剱岳に登って室堂まで帰ってくるという予定でしたが、天気予報を確認すると、

明日は天気が崩れるみたい。

メインは剱岳の天気が悪いというのは困りますね。

だったら、今日中に剱岳に登っちゃって、明日立山をやりましょうということに。

ということで、立山はやらずに剱沢キャンプ場への直行ルートに変更です。

そうと決まったら、さあ行きますか。

最初は、観光客に混じりながらの歩道歩き。

目の前の広がる立山の絶景に圧倒されます。






眼下には、みくりが池。

空や山が写ってとてもきれい。




左手には地獄谷を見ながら進みます。

ここらへんは、硫黄の臭いがプンプン。





そして、景色が開けたと思ったらバーンと正面に見えたのが、立山と雷鳥沢のキャンプ場です。

このキャンプ場、すごいロケーションですね。

こんなところでのんびりキャンプしてみたいものです。





その雷鳥沢のキャンプ場まで降りてきました。

さすがに、9月1週目とあって閑散としていますね。

ちなみにこのキャンプ場、脇にある雷鳥沢ヒュッテの温泉に700円で入れるそうです。

温泉&絶景キャンプなんていいなぁ





キャンプ場を過ぎるとすぐに、けっこうな急登が始まります。

まずは正面の尾根を目指して・・・それにしても長いなぁ




登っていると、登山道のすぐ脇に雷鳥が!

雷鳥さん、あれだけなかなかお目にかかれなかったのに、一度見ちゃうと次々と。

そんなものですね。

人を見ても逃げ出しもせずにじっとしています。

ヒナの姿を探しましたが、1羽だけみたい、

それにしてもかわいいなぁ





さっきまで雄大な立山の絶景の中を歩いていたのに、登っている途中でだんだんと辺りが真っ白に。

どうも雲の中に入っちゃったみたいですね。

涼しくていいんだけど、眺望が全くありません。

眺望が無いと修行状態になっちゃいますね。

やっと剱御前小屋到着です。

ここでザックを下ろして大休憩。





剱御前小屋から今度は下り。

キャンプ場はそう遠くないはず・・・ですが前が真っ白だと長く感じるんですよね。

やっと「剱沢キャンプ場」に到着しました。

それにしても、真っ白だ・・・




テント場はガラガラでした。

サイトは選び放題だったので、まわりにテントがない広々したところをチョイス。

いつものダンロップVS-20をちゃっちゃと設営しました。





お腹がすいたのでランチタイムに。

いい感じのフラットな石がテーブル代わりです。

もちろん、ボクはいつものカップラー。





ランチが終わったら、最新の天気予報を確認。

GVP改めSCW気象予報っていうのが、細かく天気が分かって便利なんですよね。

最新のスーパーコンピューターの予測は、朝の予報と変わって明日の午前中が晴れみたい。

う~ん、この霧の中これから剱岳に登ってもなぁ

だったら予報を信じて明日の朝に賭けてみるか!

ということで、急きょ剱岳アタックを中止。

じゃあ今からどうする?

今から、一杯飲んじゃうかドキッ

なんて魅力的な提案もあって心がグラグラと揺れましたが、せっかくここまで来たんですからね。

三山縦走は無理でも、立山を行けるところまで縦走してみようということに。

さきほど降りてきたばかりの道を引き返し、こちらの分岐を左手に進みまずは別山を目指します。





この登り返しがまた急登でへばりました。

何しろ若者はペースが早くて、おぢさん達は付いていくのがやっとです。





しばらく登ると・・・あれ?晴れた。

雲の上に出たみたいです。





目指す別山山頂が見えました。

こうなると現金なもので、急に元気になっちゃいましたよ力こぶ





気持ちの良い稜線を歩いて、あっさりと別山南峰に到着です。




ありゃ!

もしかしてあれは剱岳の山頂?

山頂だけでも迫力あるなぁ

あんなところに登れるの、オレ?




別山から続く立山の稜線。

ちなみに、立山という名前の山はないんですよね。

いくつものピークが連なる連山の総称です。

この稜線を、時間が許す限り行けるところまで行って引き返すとしましょう。





結局、真砂岳まで歩いて時刻が14時30分。

戻るのに2時間かかることを考えるとここが限界ですね。

ということで真砂岳でUターン。

できれば、大汝山まで行ければ百名山「立山」に登ったことになるんですけどね。

残念ですが、立山チャレンジはまた今度という事にします。





それにしても、立山って雄大な山だなぁ

こんな景色が見れるのに、テン場で飲んだくれてないでよかった(笑)




またまた別山まで戻ってきました。

さっきより、さらに剱岳山頂がはっきりと見えましたよ。





それにしても、ごっつい山だなぁ

岩だらけじゃん。





記念に自撮りでハイポーズ。

明日行くから待ってろよ~





あたり一面雲海が広がっていました。

感動的なスケール感を、パノラマでお伝えできないのが残念。




同じ道を戻って、テン場に帰ってきました。





さあさあ、担いできたビールを雪解け水で冷やしたらカンパイ!

うめ~





ビールの後は焼酎にスイッチ。

雄大な眺めを見ながらの一杯、最高です。

このために苦労して歩いたといっても過言では無いでしょう(笑)




夕食は、最近のお気に入り、袋麺のヤキソバ。

乾燥野菜を入れてボリュームたっぷり。

軽くて安くて簡単で、ボクの夕食の最強メニューです。





9月1週目となると、登山者も少なくなるんですね。

広いテン場はテンともまばらでした。

それにしても景色の良いキャンプ地だな。




しばらくすると、ついに剣岳が姿を現しました。

ど迫力ですな。

あんな山、どうやって登るんだ?





さすが標高2500mのテン場ですね。

最後はダウンを着ても寒いくらい。

メリノウールの下着と極暖のヒートテックでちょうどといった感じ。

昨夜からほとんど寝ていなかったので、テントにもぐりこんだらあっという間に爆睡。

おやすみなさい。



夜中トイレに起きた時、はっきりと天の川が見えました。

そして流れ星も。

明日はきっと晴れるでしょう。






9月06日(日)

朝です。

テントの入り口を開けると・・・やった~ 予報通りの晴れです。




心はウキウキ、5時20分に出発。

昨日は部分的にしか見られなかった剱岳の全景を正面に見ながらの登山。

最高ですね。




途中、1箇所雪渓を渡る箇所がありました。

滑らないように慎重に渡ります。





日の出を迎えました。

キレイだなぁ




朝日を浴びる剱岳。

めちゃめちゃかっこいい!




剱岳といっても、しばらくはこんななだらかな道を歩きます。





しばらく歩くと、突然こんな看板が。

最初の鎖場のようです。

「1」と書いてありますね。

いよいよここからがスタートみたいです。




セオリー通り、できるだけ鎖は使わないように登ります。

この辺りは、まだノータッチで登れますね。

序盤と言うのに、最初からけっこうな高度感です。





剱岳、だいぶ近くなってきましたよ。




山頂をズームアップ!

それにしてもこんな岩山、どこを登るんだろう。





山頂の手前の手前にある小ピーク、一服剱に到着。

ここは眺めが良い!

ということで記念撮影。




いや~ 気持ちがいい!





天気も最高!




まだまだ手を使うような岩場が続きます。

浮石も多いので、落石させないように慎重に登ります。




剱・・・意外と近いんじゃね!




急登なので高度感はどんどん増していきます。

同時にテンションもどんどん上がります。




眺めがいい場所に出た! 

剱さん、どんだけ近づいた?

と思ったら、まだまだぜんぜん先じゃん(汗)

ピークに見えたのは前剱だったか。




でも、本当にいい眺めだ。




幸せ感じます。




しばらく行くと・・・

ありゃ!渋滞だ。

何で?




なるほど、こりゃ恐ろしいトラバースだ。

みんなゆっくりになるわけだ。




トラバースポイント手前のこの橋は、ブログなんかでよく見る橋ですね。

左右が切れ落ちていて迫力があるんですが、まあ余裕。




それよりこっちは結構問題。

ここはさすがにしっかり鎖を持って慎重に歩かせてもらいました。




登ったと思ったら、こんな垂直の下りも。

山頂手前はギザギザしているんで結構下りもあるんですね。

まあ、しっかり足場があるので問題なし。

渋滞原因の団体さんは、この下でスルー。




剱さんんも段々近づいてきた。




遠くに見えるのは、たぶん鹿島槍。

今度はあっちも行ってみたいな。





ぎゃ!

あんなところ登っているし。

ちなみに、ここは登りと下りでルートが分かれているので、どうやら下りで使っているようです。

帰りはあんなところを通るの?

下りも気が抜けないな。




まだまだ高度感のある岩場は続きます。

まあ、もう慣れっこなのでたいていの壁では驚きませんが。





あれ!

何かすごい崖に人がへばりついてる。

もしかしてあれが・・・





じゃーん!

あの有名な難所、カニのたてばいでした。





えっと・・・ やっぱりこれ登るんですよね。

たいていのことには驚かなくなっていましたが、この壁は別格!





なんか、垂直に見えますけど・・・

まあ、どうにかなるでしょ!

さあ行きますよ。





さすがに登っている間は写真なんか撮っている余裕ありません。

一段楽したところで、後から登ってくる異能☆さんを激写。

落ちたらひとたまりもありませんね。




登り終わったところで一息ついてタッキーさんを激写。

ここでカニのたてばい終了です。

いや~迫力ありましたね。

過去最強の岩場でした。




でも、まだまだ難所は続くわけですよ。




ここも地味にキツイな。

手足をフルに使った登りが続きます。




振り向くと登ってきた経路が。

こんなところを登ってきたんですね。

一番手前が平蔵の頭、その向こうが前剱、その奥が一服剱(たぶん)。




遠くに目をやると・・・

もしかして富士山?

やっぱりどこからでも見えるんですね。

富士山は偉大だ。





そして、ついにその時が訪れました。

登りが緩やかになったと思ったら、見覚えのあるお社。

もしやあれが山頂?




じゃーん!

ついにやりました!

山頂に到着です。

さすがに達成感ありますね。




ていうか、今までアレだけ晴れていたのに山頂に着いたとたんにガスってるぞ。

山の天気はわかりませんね。




おー!

よく写真で見るお社だ。




そして三角点もタッチ。

剱岳の三角点といえば、映画「剱岳 点の記」にもあったように旧陸軍の測量部が当時未踏峰と

されていた剱岳に威信をかけて登り設置したという有名な三角点です。

その時に山頂で平安時代のものと思われる鉄剣が見つかり、実は未踏峰ではなかったというオチ

が付くわけですが・・・




しばし山頂で休憩&おやつタイム。

しばらく待ちましたが、はれる気配は無いので下山することに。

まあ、しょうがないですね。




さあ、ここからさらに気を引き締めないといけませんね。

なにしろ事故の大半は下りで発生しているそうですから。

そして、いきなり現れたのが下りの難所 カニのよこばい。




よこばいっていう割りに最初は縦に降りるんですね。

なかなかの高度感。




おっと、すぐによこばいになりましたよ。

このよこばい区間は、最初の一歩が難しいといわれていますが、たぶんずーっと鎖を持とうと

すると一歩目の着地点が見えないんですね。

最初から鎖を持たなければ余裕で見えましたよ。





まあ、確かに足を置く幅は10cm位しかないし、落ちたらあの世行きと思うとそれなりにスリル

はありますが、もっと怖いところ他にもありましたね。




帰りはこんなハシゴも。




あれ!

あの岩峰に人がへばりついてるよね。

もしかしてあそこも通るの?




はい!

やっぱり登るんです。

どうやら平蔵の頭という岩峰のようです。

遠くから見るよりは登りやすいですね。





平蔵の頭到着です。




裏側に下りますよ。




あれが前剱ですね。

登りでは山頂を巻いちゃったんですが、下りは山頂を通るみたい。

楽しみ♪





またまたこんな登り返しがあって・・・

小僧Bくん、さすがに身のこなしが軽い。




こんな所から落ちたくないですよね。

確実にあの世にいけます。




はい、前剱の頂上に到着です。




この辺りまで来ると、だいぶガスも晴れてきました。




一服剱を過ぎると剣山荘が見えました。

やばいところはあと少しだけ。

気を抜かないよう気をつけます。




剣山荘まで降りてきました。

ここまで来れば、転んでもすりむく程度ですね。

安心安心。




剣山荘でバッジをゲット!

と言いたいところですが、お金持ってくるの忘れた(汗)

ということで、タッキーさんが買ったバッジで勝手に写真だけ撮らせてもらいました。

実際には室堂ターミナルでゲットです。




テン場まで戻ってまいりました。




テン場では、またまたカップラーのランチタイム。

ついにやりましたね。

うれしさがじわじわとこみ上げてきます。




後は撤収して帰るだけ。

剱岳やった後での室堂までの歩きは長かった。

特に雷鳥沢からの階段の登り・・・ヘロヘロでした。




どうにか室堂まで帰ってきました。

お天気も予報通り崩れてきましたね。





バスに乗ったら窓に水滴が。

どうにか雨にもやられず無事登山が終了しました。



帰りは5時間かけて埼玉まで。

異能☆さん運転お疲れ様でした。


ということで、念願の剱岳ついに登頂致しました。

そして・・・次なる目標は。

そう、いつかはジャンダルム。

奥穂高岳の脇にそびえる岩峰です。

いつか・・・意外と近いかも(笑)







今回のログですが、帰りのキャンプ場までしか取れませんでした。

ヤマレコにログを登録すると、標準コースタイムとの比較して「普通」とか「早い」とか出るんですが、
今回は「とても早い」だそうです。テント担いでる区間もあって「とても早い」はおぢさんにはオーバーペース
でしたね。どうりでくたびれた訳だ(汗)