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2024年02月20日

2年前の敗退リベンジ! 厳冬期南アルプスの女王仙丈ヶ岳

2024年 2月09日(金)~2月12日(月)

2年前に腿までのラッセルで敗退した地蔵尾根からの仙丈ヶ岳。山友さんがやりたいというので「ノートレースだったら行かないよ」という条件で行ってみることに。さすがに3連休なら人もいっぱい入るでしょうね・・・さて、どうなったでしょうか。

ラッセルで敗退した2年前のレポはコチラ


2月09日(金)

自宅を21時に出発。いつものように、まさ☆さんを高井戸でピックアップして中央高速で諏訪ICまで。下道で地蔵尾根登山口のある柏木駐車場には午前2時に到着。3連休初日とあって満車になっていたらどうしよう・・・なんて心配をしていましたが駐車場には車がポツンと1台だけ・・・おいおい、こりゃ今回もラッセルじゃないか!
とりあえず寝て、朝起きたら木曽駒ヶ岳にでも変更するかと思いつつおやすみなさい


2月10日(土)

朝6時に起床。目が覚めると、寝ている間に車が5台に増えていました。しかもあと数台登ってくるし。これなら行けるでしょということでチャレンジすることに。この駐車場への坂道、ボクらのジムニーは問題なく登れたんですが、四駆のSUVも直前でスタック。FFの軽自動車は当然のごとくスタック。ジムニー買って良かったなぁ



ちなみに今回のザックはこんな感じ。ワカンにピッケル・ヘルメット、2泊分の食料・酒でザックの重さは21kg。過去最重量かも。担ぎ上げるだけでふらふらするレベル。大丈夫かな。


ちなみにワカンってこんなもの。新雪を歩く際など浮力で沈み込みが抑えられます。スノーシューほどの浮力はありませんが、軽いので使うかわからない時には持っていくようにしています。 ワカン


駐車場には仮設トイレ、水場がありました。水は地下水でしょうか。それほど冷たくない水で凍る気配もなくじゃぶじゃぶ出ていました。



おいしい水を補給したらさあ行きますか。先週降った雪でスタートから12本爪アイゼン装着です。2年前はすぐにノートレースになりましたが、さすがは3連休初日。今年は先行者さん10人ほどいらっしゃる感じです。これならワカンも必要なさそう。



トレースはありがたいですね。足も楽ですが、ルートファインディングの必要がないのが何よりです。目印のピンクリボンが付いてはいるんですが、そう頻繁にあるわけでもないので、道が合っているかどうかきょろきょろしていると、精神的に疲れるんですよね。
林道と登山道を交互に進みます。



眺望の開けた場所に出ましたよ。これは・・・中央アルプスですね。木曽駒ヶ岳に空木岳、オールスターの競演です。



これは絶景ですね。絶景を眺めながらランチタイムにします。パンは冬だとどうしても固くなるんですが、スナックサンド系だとそれでも柔らかさを維持してくれるのでお気に入り。



さあ、樹林の中をどんどん行きますよ。しばらく登ると、ついに目指す仙丈ケ岳が見えました。途中一泊するとはいえ、ずいぶん遠いなぁ



そうそう、ここが2年前に敗退を決めてテント泊した場所ですね。懐かしいなぁ 前回はここまで6時間かかったんですが、今回は4時間で来ることができました。トレースあるとないとは大違いです。先行者さんに感謝ですね。



出発から6時間。さすがに21kg背負っていると足もフラフラです。松峰小屋との分岐に到着しましたよ。先行者は10人ほどですが、小屋に泊まる人はあまりいないみたいですね。本当は適当な場所にテントを張るつもりでしたが、避難小屋が空いていれば泊まっちゃおうかな、ということで小屋の様子を見に行くことに。



尾根から5分ほど下ったところに松峰小屋がありました。かなり古い小屋みたいですね。



入り口側はこんな感じ



恐る恐る中を覗いてみると・・・土間の左右に一段高くなったスペースがあり、左側に3名の先行者さんがいらっしゃいました。右側が空いていたのが空いていますね。それでは小屋泊決定です。



しかし、この小屋なかなかのものですね。今までボクが泊まったどの避難小屋よりボロ・・・いや簡素です。
まずドアはちゃんと締まりません。これが閉まった状態ですが、ガッツリ隙間が開いちゃってます。



壁もご覧の通り。板を打ち付けただけなので、隙間から外の明かりが入ってきます。



極め付きは床。床にも隙間があるので、下からの空気スースーです(笑)まあ、屋根があるだけでぜいたくは言えませんね。



さあ、雪山といえば最初の作業は水作りですね。下の方の比較的キレイな雪を取ってきて・・・



バーナーで雪を融かします。



融かした水は百均の折り畳みの漏斗にゴミ除けの排水ネットをかけて水筒に移します



水ができたところで、さあさあお待ちかね。一杯やりますか。とりあえず無事を祝してかんぱ~い!



夕食はいつものように鍋・・・と言いたいところですができる限り軽くするために、本日はチキンラーメンと玉子。ちょっと寂しい感じだけどもうまいからいいや。


食後は焼酎をチビチビやりながらおやすみなさい



2月11日(日)

朝です。
同宿者の方々は1泊2日なので、みなさん大きな荷物だけを小屋にデポして3~4時には出て行かれました。ボクらは2泊ですからね。ゆっくり出発です。
※決してトレースをいただきたいからじゃありませんよ(笑)
室温はマイナス8度くらいでしょうか。思ったよりは下がらず快適に眠れました。



朝食はお茶漬けにしました。体も暖まっておいしかったな。



さあ、行きますか。10名ほどの先行者さんがいるのでトレースはバッチリ。これなら敗退はなさそうですね。山頂踏めるのは確実でしょう。



途中の尾根には先行者さんたちのテントがチラホラ。こんなところがあるならここまで頑張ってテント泊も良かったな。なんて、小屋まででヘロヘロだったけど。



途中からとんでもな急登になりました。こりゃノートレースなら死んでるな。



ごっつい急登を登り上げるとやっと尾根上に出ました。本日も快晴です



今までずーっと樹林歩きで景色も見えなかったんですが、ついに仙丈ヶ岳が姿を現しましたよ!意外と遠いなぁ



とりあえずランチタイムにします。尾根上では風を心配しましたが、快晴の上に無風。持ってるな(笑)



さあ、ここからは岩稜歩きになるみたいですね。ストックからピッケルにチェンジして行きましょう。



尾根上もトレースばっちり。ありがたや。ありがたや。



まさ☆さんもボクも最近は山岳会に所属して岩登りのトレーニング中。ということで岩登りも慣れたもの。まったく問題ありません。



尖った稜線上を歩きます。



眺めも最高!左手に奥に見えるのは甲斐駒ヶ岳ですね。その左側に連なるのは秋に登った鋸岳。手前の稜線は仙丈ヶ岳の支尾根ですね。いつかあっちも歩いてみたいな。



山頂に向かってトレースがずーっと続いています。



さあ、いよいよ近づいてきましたね。あれが山頂でしょう。



山頂までの最後の急登です。



尾根歩きが続きます。



いよいよ、山頂が見えましたよ。あと少し。



さあ、ビクトリーロード。



はい、山頂に到着!!!
たまたま同じ時間に山頂にいらした方に2ショットを撮ってもらいました。



山頂からは北岳・間ノ岳がバーン!北岳はいつ見てもかっこいいな。ボクのデビューの山にして好きな山1位かな。
3000mの山頂なのに風もなくお昼寝できそうな天気です。



360度の絶景は動画でもご覧ください。



いつまでも眺めていたいけど、そうもいきませんね。戻りますか。



来た道を戻ります。



出発から8時間で小屋まで戻ってきました。



小屋には誰もいませんでした。今日は貸し切りですかね。
シュラフもマットも敷きっぱなしなので、戻ったら飲むだけ。さあさあ、乾杯です。
奥の壁に隙間があるのお判りいただけますでしょうか(笑)



さあ、今日も水作りをしようと水を入れたらあっという間に水に氷が張っちゃった。今日はたぶん一日中氷点下でした。



夕食はカレーメシにしましたよ。カレーメシはカレーメシでも完全メシってやつです。何でも栄養バランスが完全なんだとか。味も一ランク上みたいだけど、よくわかんなかったな。


この日も焼酎をチビチビ飲ったらおやすみなさい



2月12日(月)

朝は4時に起床。
マイナス5度くらいでしょうか。前日よりは暖かかったみたいですね。快適に眠れました。



今日も朝ご飯はお茶漬けです。でも今日のは定番の永谷園。



さあ、帰りましょうか。昨日山に入った人は4人だけみたいですね。でも下った人が踏んだおかげでさらにトレースがしっかりしていました。まるで人気の山域の登山道みたいです。



さあ、下山完了。3日間ともよく晴れてくれました。
先行者さんのおかげで山頂も踏めたし、完璧な3日間でした。


ということで、3連休のお山が終了しました。2年前の敗退は、心のどこかに引っかかっていたんですよね。これでスッキリしました。
さあ、来週から3連続でテン泊登山が続きますよ。忙しい!忙しい!
  


2022年01月26日

厳冬期仙丈ケ岳に挑戦するも、ノートレースで敗退

1月14日(金)~1月17日(月)

雪山は最近は同じ山ばかりでマンネリぎみだなぁ。そこでいろいろ検索してみたら稜線でテン泊しながら1泊で南アルプス・仙丈ケ岳をやっている人がいるじゃないですか。仙丈ケ岳って3000m峰だし2泊しないと行けないと思っていたんですけどね、柏木登山口というところからなら1泊行けるらしい。雪の中で2泊はキツイけど1泊ならちょうどいいね、ということで厳冬期の3000m峰にチャレンジしてきました。
ついでに実家のある諏訪にもちょこっと立ち寄り。コロナ禍なので、いつもの実家の温泉は抜きですが。




1月14日(金)

自宅を20時に出発。節約のため調布インターまで下道を走って中央高速に乗り、諏訪インターで降りて伊那にある柏木登山口駐車場には1時30分に到着しました。てっきり人気の登山ルートだと思い込んでいたんですが、駐車場に車は見当たらず。まずいなぁ どうやら明日はボッチみたいだぞ。基本山でボッチは好きなんだけど知らないルートだし今回はボッチじゃない方がいいんだけど。
考えてもしょうがないので、缶チューハイを1本飲んでおやすみなさい。


1月15日(土)

朝5時に勝手に目が覚めました。月明かりで辺りを見回すも車の影は見当たらず。朝から来る人を期待していたんだけどやっぱりボッチみたいです。 
外気温はというと、マイナス6.5度。この時期にしてはまずまずですかね。

※ちなみに今回はデジカメを忘れちゃってすべてスマホでの撮影です。



寒いしボッチだし、元気に飛び出す気にはなれずもそもそと準備をしているとお隣に車が1台やってきました。助かったぁ~とりあえずボッチだけは回避できたようです。着いたばかりで準備に時間がかかるでしょうからと、ご挨拶だけして先に出発します。
駐車場には仮設トイレと水場がありましたよ。この時期ですが凍ることなくジャブジャブと水が出ていました。



6時にヘッデンスタートです。スタート直後から雪がありますね。少し前に歩いたと思われる足跡がありました。良かった~ 歩いたことのないルートですが、どうやらルートファインディングからは解放されそうです。
ちなみに今回のザックは水2.5l込みで21kg。フル装備とはいえガツっときますね。



しばらく歩くと、東の空が明るくなってきました。



途中に孝行猿の遺跡なるものがありました。説明書きも読んだんですが今一つよくわかりませんね。どうやら尋常小学校の教科書に出てきたお話の舞台ということのようです。そりゃ知らんわ。



登るにしたがって、雪が深くなってきたのでチェーンアイゼンを装着します。やっぱり安心感が違いますね。



右奥に高そうな山が見えましたよ。アプリで山座同定すると塩見岳ですね。一昨年残雪期に登った毛けどけっこう大変な山だったなぁ



林道とぶつかったところで、先行していた足跡の主は林道を下って行っちゃったようです。ということでここからはノートレース。まいったなあぁ ノートレースか。いよいよハードルが高くなったぞ。



ノートレースの上に雪も更に深くなってきたぞ。ついにくるぶしを越えました。



チェーンアイゼンでは限界なのでワカンにチェンジします。



ワカンのおかげでとりあえず歩きやすくはなったけど、地味に体力は削られます。
樹林にも日が射してきましたよ。お天気良さそうですね。



登山道は、林道に出たり山道を登ったりを繰り返します。林道の方がフラットで歩きやすそうですが、樹林より雪が深くてラッセルは大変です。



後方から、朝ご挨拶したお隣さんが追い付いてきました。早いなぁ。ボクよりだいぶ若いし。ここからトップを代わってもらいトレースを歩かせてもらいます。



途中、開けた場所からは中央アルプスがキレイに見えました。去年の秋に千畳敷から空木岳まで歩いたあの稜線です。



お隣さんには、けっこう長いことトップを歩いていただき楽させてもらいましたが、ここらでトップを交代いたしましょう。



やばっ!雪はどんどん深くなって太ももまでの積雪になっていました。これはキツイ。一歩踏み出すのもヒーヒーです。



すでにスタートから6時間近く経過して、本来なら幕営予定地に着いている時間ですが予定の1/3も進んでいません。どう考えても山頂まで行くのは無理ですね。この状況で苦労して進んでも、戻るのが大変になるだけ。そういえば、ちょっと前にテントを張るのに良さそうな樹林があったし。あそこまで戻れば一杯飲めるな、と思うと先に進む意欲が一気に無くなり、お隣さんに敗退を宣言して引き返すことにしました。
お隣さん、はもう少し先まで行ってみるとのこと。元気だなぁ。



ボクは今来たトレースを引き返します。踏んだばかりのトレースは歩きやすい。もう少し人数がいればもっと先まで行けたのになぁ



良い感じの幕営適地がありましたよ。風も無いし快適なキャンプが楽しめそうです。



ワカンで踏み踏みして地面を整地。



エスパースソロを張りました。停滞するのがもったいないくらいのいい天気です。



山頂まで行けなかったのは残念ですが、残念会で一杯やります。うめ~



テントからは仙丈ケ岳が見えました。チクショー、天気も良いのにこんなところで見ているだけなんて。こんな形の完全な敗退は初体験だし・・・まぁ色々あるよな。
そうこうしていると、先まで歩いて行かれたお隣さんも戻って来ました。どこかで幕営するのかと思ったらテントは持っているけど下山されるとのこと。好んで雪の中に泊まるヘンタイさんはボクだけか(笑)



とっとと見切りをつけたので、まだ昼過ぎです。さあ、ランチタイムにしましょう。今回は家にあったチキンラーメンを持ってきましたよ。



チキンラーメンって、チープな感じがして自分で買ったことは無いんですが、たまたま家にあったので持ってきてみました。コマーシャルでやっているように玉子をオンしてみましたよ。鍋で作ると、なんと1分でできるんですね。山向きじゃないですか!しかも、ウマイぞ!! ベビースターラーメンのようなチープな味とチープな麺が何ともいい味出してます。生麺っぽい麺のラ王やマルちゃん正麺より山ではウマいですね。これは知らなかった。今度から山の袋麺はチキンラーメンにしよう。



焼酎を飲みながらまったりとしているとあっという間に日が傾いてきました。この時期は16時にはこんな感じですよね。



さあ夕食をいただきましょう。今回はカレーメシシリーズの阿夫利メシというのをいただきます。



辛くて食欲そそりますね。やっぱり玉子を入れていただきました。軽くて食べ応えがあって、カレーメシシリーズは最強の山メシですね。



テント内はマイナス5度。思ったより暖かいや。シュラフにくるまって焼酎を飲んでいたら睡魔に襲われておやすみなさい





1月16日(日)

ボクのお誕生日です(笑)

目が覚めるとテント内はマイナス10度。けっこう冷え込みましたね。でもモンベル#1のシュラフにダウンジャケット、ダウンパンツ、象足のおかげで朝までぐっすり眠れました。



朝食はおにぎりをお湯でグツグツさせて、お茶漬けでいただきます。永谷園のお茶漬けは、定番のあの味、間違いないですね。暖まりました。



ちなみにテントを張ったのはこんな場所。ぽっつんですが贅沢な空間です。



のんびりと撤収したらさあ帰りますか。帰りはトレースがあるから楽チン楽チン。



今日も風も無い良い天気です。あーあ、山頂行きたかったな。



帰りも中央アルプスの景色を見ながら・・・



孝行猿です。よく見ると確かに親子猿に見えなくはない。



結局誰とすれ違うこともなく駐車場まで戻って来ました。この週末にこのルートにチャレンジしたのは結局二人だけ。二人とも敗退という結果でした。



帰りは諏訪の実家(コロナ禍なので元父親の仕事場)に寄って行きます。予定より早く降りて来ちゃったんで、立石公園に寄り道。ここからの眺め大好きなんですよね。確かアニメ「君の名は。」の聖地でもあったはず。



コロナ禍で実家に立ち寄る訳にもいかないので、いきいき元気館で温泉入浴。310円でサウナまであるとってもお得なお風呂です。



父親の元仕事場で、おふくろさんと久しぶりらの夕食。誕生日なのでちょっと贅沢してお寿司と本物ビールに地酒真澄の夕食。


翌日は早起きして4時前にインターを通過、深夜割引で帰ってきました。


ということで、今回の登山とプチ帰省が終了。前に一度、磐梯山で山頂を前にして引き返したことがあるけど、あの時は真っ白で山頂に行っても景色は見えないし、バスツアーだったのでバスの時間も気になって引き返しただけでしたが、今回のは本物の「敗退」というヤツですね。自分の体力を思い知らされる結果になりました。そしてラッセル嫌いということも。
クソっ このルートは誰かのトレースがあるときにリベンジだな(笑)  


2015年08月26日

甲斐駒ケ岳&仙丈ケ岳 南アルプスの秀峰を北沢峠から

南アルプスの貴公子と呼ばれる「甲斐駒ケ岳」

遠くからも見える、白い山肌と脇に突き出た摩利支天。

昨年、金峰山・瑞牆山を登った帰りに見たその山容に、いつかは登ってみたいと思ったお山です。


   

一方、南アルプスの女王と呼ばれる「仙丈ケ岳」

女性的でなだらかな稜線を持っていますが、どうしてどうして3000m級の独立峰。

昨年、北岳から見た絶景に「いつかは仙丈!」と心に誓ったお山です。



憧れの南アルプス秀峰2山、ついに念願かなって土日で一気に両山とも登ってきました。

2日で2山、さすがに疲れたけど充実感たっぶりで大満足な週末でしたテヘッ




8月21日(金)

今回の山行、ご一緒させていただいたのは、いつもの山友ふじぶんさんと、

ご近所キャンパーのkanohanaさんです。

kanahanaさんとは、去年11月の金峰山・瑞牆山ぶり。

先週、偶然にも野田でお会いした時に声をかけさせていただき、ご一緒いただきました。



金曜の夜、わが家までふじぶんさんにお迎えに来ていただき、kanohana家を経由して芦安の

市営駐車場に向かいました。

0時30分頃、芦安駐車場に到着。

バス停に近い第2駐車場はすでに満車でしたが、すぐ下の第3駐車場に止めることができました。

これで一安心。

混んでいると、10分近く坂道を登らされるような駐車場になっちゃう時もありますからね。

缶ビールでかんぱ~い。そしておやすみなさ~いZZZ…




8月22日(土)

ちょいと早めですが、朝4時00分起床。

急いで支度をして、バス停に向かいました。

去年北岳に登った時、のんびりしすぎて出発時間ぎりぎりにバス停に行って、

1時間立っていくハメになったという教訓を活かします。


暗い中バス停まで行ってみると、まだ乗り合いタクシーに乗れるとのこと。

ラッキーチョキ

乗り合いタクシーは人気なので、早くから並んでもすぐ一杯になっちゃうんですよね。

ちなみに、タクシーは一人1200円、バスは一人1130円(どちらも美化協力金込)だから、

料金差はたったの70円しかありません。

バスの場合、座れたとしてもデカいザックを膝に乗せなくてはいけないので、

快適とはとても言えない状況なんです。

確実に座れる上に、荷物は後部トランクに預けられるのでタクシーは快適さ100倍です。

そんなわけで、人気のタクシー、さすがに、われわれの5分後にはいっぱいになってました。

ぎりぎりセーフニコッ




快適にタクシーで広河原まで行き、そこから路線バス(750円荷物持込料込)に乗り換えて、

7時過ぎにようやく北沢峠に到着しました。


さあ登山のスタート・・・

ではなく、まずは歩いて10分のところにある長衛小屋のテント場に向かいます。

今回、なんと重たいザックを担ぐのはテン場までの往復だけ。

甲斐駒ケ岳・仙丈ケ岳の中間点にある北沢峠でテン泊するので、大きな荷物は置いて

サブザックだけで両山に登れるんです。




長衛小屋前の受付で、500円を支払ってまずはテントを設営。

さすがは夏休み中の週末、テン場はほとんどカラフルなテントで埋め尽くされていましたが、

どうにか3張り設営できるスペースを見つけて設営完了しました。





テン場のすぐ下には川が流れています。

水はめちゃめちゃ冷たいので、天然の冷蔵庫で晩御飯のお肉を冷やしておきました。





さあ、行きますか。

本日は、甲斐駒ケ岳山頂を目指します。




気持ちの良い樹林帯の登山道。

道もよく整備されていて歩きやすいですね。




しばらく登ると、わずかに甲斐駒ケ岳の姿がチラリ。

真ん中に見えているのは駒津峰。

その先にチラッと見えているのが甲斐駒ケ岳の稜線です。

山頂部分はがっつりと雲に覆われていますね。

歩いているうちに晴れてくれるといいんだけど。




まずはその手前のピーク、双児山に到着。

たいした見晴らしも無いので、先を急ぎます。




このあたりで森林限界を超えたようですね。

ハイマツ帯なので、眺望が楽しめるはずなんですけど、急にガスってきちゃいました汗




先ほど遠くに見えていた小ピークの駒津峰到着。

ここも、本来であれば南アルプスの峰々の眺望が楽しめるようですが、ガスガスで

ほとんど見えません。





甲斐駒ケ岳も、右側の摩利支天だけがうっすら見えますが、山頂は完全にガスの中です。




山頂に行くまでには晴れることを願って先に進みます。

ここからが意外と大変な道に。

足場の悪い道の上にアップダウンの繰り返しです。




やっと主峰に取り付きました。

コチラが名物の山頂への直登コースと巻き道コースの分岐です。

左が直登、右が巻き道ですが、ボクとふじぶんは当然ハードな直登コースを選択。

高所恐怖症のkanohanaさんは巻き道で行くとのことです。


悪いことにこの時間帯、直登コースを行く人は誰もいません。

ということで、先行者のルートを参考には出来ませんがペンキの目印があるので

どうにかなるでしょ!ということでペンキを頼りに行ってみます。




手がかり足がかりはあるんですが、どうにも登りにくい大きな岩が。

手足膝まで使ってよじ登ります。




滑りにくい感じの岩なので危険な感じはありませんが、地味に疲れますね。

登っているところを、上からふじぶんさんに撮ってもらいました。

こうして見ると、高度感がありますね。




さすが直登コース、危険というよりは体力的にハードなコースでした。

いつまで続くの・・・

先が見えない中でのハードな直登が続きます。





ところが先が見えなかった分、最後はあっけなく頂上に。

標高2976m 甲斐駒ケ岳山頂ですちょき

でもガスって何も見えませんガーン




巻き道ルートから登ってくるkanohanaさんを待っている間、暇なのでランチタイム。

焼きそばパンは、荷物に押しつぶされてよくわからない食べ物になっていました(汗)

いつものようにカップラーメンにすればよかったな。

山頂にあった岩に登って本当の最高点を独り占めしたりして時間をつぶします。





30分ほど待ったところでkanohanaさん登場。

久しぶりのお山でけっこうバテたようです。

kanohanaさんランチの間、あま~いコーヒーをいただきました。

うまかった~





結局山頂に1時間以上滞在しましたが、最後まで晴れることは無くガスの中。

あきらめて下山します。

帰りはもちろん、巻き道コースを選択。





途中、摩利支天への分岐がありました。

ちょいちょいっと行ってこられるようですが、どうせ何も見えなさそうなのでスルー。




駒津峰に向かうルート、反対から見るとこんなだったんですね。

あの巨石は六方石というんだそうです。

デカいなぁ





駒津峰まで戻ってくると、ガスが晴れてきて、甲府盆地と鳳凰三山が見えました。




ここからは、仙水峠経由で下ります。

甲斐駒ケ岳ではホシガラスが結構見られます。

ハイマツの実が好物みたいですね。

野生の鳥なのに、かなり近付いても逃げません。

それよりライチョウ見てみたいなぁ





仙水峠まで下りてきて振り替えると、なんと甲斐駒ケ岳晴れてるし・・・

もう一回登る・・・なんてありえないな(笑)




仙水峠からは不思議な岩石帯が続きます。

右も左も、斜面もまるごと岩ゴロゴロ。

どうやってできたんだろ?



最後はのんびりとした沢沿いの下山。

山登りを始めて、苔を美しいと感じるようになりました。




17時に長衛小屋に到着。

8時から登りはじめたから約9時間の山歩き。

お疲れ様でした~ っていうか本当に疲れたガーン





さあさあビールでしょ!

ほぼこの瞬間のためにがんばったといっても過言ではありません。

kanohanaさんは、高級生ビールですがボクは500円の高級缶ビール。

くぅ~ うめぇ!




忘れずにお山バッジも買いましたよ。




さあさ、ごはんを食べましょう。

ボクは最近のお気に入り、ジンギスカン。

凍らせて持ってきたお肉を、川で冷やしておきました。

お山だと、フリーズドライやレトルトが当たり前ですが、なんか味気ない感じがして・・・

やっぱり、お肉は元気が出ます力こぶ




その辺にあった板をテーブル代わりに宴会です。

ビールの後は、芋焼酎の水割り。

水はもちろん、南アルプス天然水・・・ ってただの沢水ですけど。

隣のカップルさんには、仙丈ケ岳のコースについて教わっちゃいました。



朝も早かったのと疲れていたのとで、お酒のまわりも早い早い。

水割り3杯飲んだところでがまんできずにテントに入っておやすみなさいZZZ…





8月23日(日)

2時くらいから出発する学生さんたちの音で目が覚めちゃいました。

こんな時間から出かけてどこを登るんだ?

しょうがないのでトイレに行くと、空は満点の星空。

これは晴れが期待できるカナ。

と期待したものの、夜明けとともにテントを抜け出すと、やっぱりガスガス・・・





予定通り朝5時出発。

本日は南アルプスの女王仙丈ケ岳を目指します。

2合目への近道を歩いていくと、ところどころ木の間から山が見えます。

あれはもしかして、鳳凰三山?

小さくオベリスクも見えました。




そして昨日登った甲斐駒ケ岳。

今日は晴れてるみたいですね。




樹林帯を抜け、森林限界を越えると・・・出た!

仙丈ケ岳? ではなく小仙丈ケ岳のようです。




振り返ると、アルプスの絶景。

あれは甲斐駒ケ岳。

そして左に伸びるギザギザの鋸山への稜線。

まさにアルプスって感じ、こういう景色を見たかったんですよね。





小仙丈ケ岳までは、たった30分のコースタイム。

遠くに見えるけど本当かな?





確かに30分で小仙丈ケ岳の山頂に到着。

それにしてもこの山は、おばさまの団体さんがやたらと多い。

比較的登りやすいからツアーで来る方が多いみたいです。

30人以上の団体さんで山頂も人でいっぱい。

山頂の看板も撮影希望者で渋滞中。





雲の切れ間からは、日本第2位の高山北岳も顔を覗かせてくれました。

右側は第3位の間ノ岳でしょうか。

去年はあっちからこっちを見ていたんですよね。





ここからは小仙丈尾根を歩きます。

気持ちの良い稜線歩きです。

でも、山頂付近はビミョーにガスってますね。

山頂までの間に晴れてくれるでしょうか。




と思っている間に見る見るうちに晴れてきました。

山の天気は10分毎にコロコロ変わります。




独特のスプーンで掬い取ったような地形はカールと呼ばれています。

なんでも、氷河が削り取ったんだとか。





尾根道を登りきると・・・じゃーん!

山頂が見えました。

こちらもカール地形ですね。




山頂に向けての尾根歩き。

天気が良いとテンションが上がりますね~





はい!3033m仙丈ケ岳の山頂に到着です。

久しぶりの3000m峰ですね。

甲斐駒ケ岳と比べれば、あまりややこしいところも無く体力的にも余裕を持って

登れました。

山頂が狭いのと、おばさま軍団が近づいてきたので、とっとと出発します。




山頂には、大仙丈ケ岳への分岐がありました。

この尾根歩きも楽しそうですね。

一通りいろんな山を登った後は、こんなバリエーションルートをやるのも楽しそうかな。




降りる途中でもう一度山頂を振り返ります。

穏やかで女性的な山・・・まさに女王の風格です。





仙丈小屋まで下りてきました。

あーあ、あっという間にガスっちゃいましたね。

山頂だけでも晴れていてよかったよかった。

ここでkanohanaさん、400円の高級ポカリスエット500mlを一気飲み。

よっぽどのどが渇いていたんですね(笑)




少し歩くと、仙丈小屋の水場が。

南アルプス天然水飲み放題。





ということで、ボクもいただきま~す。

冷たくてうまい!




さらに下って馬の背ヒュッテ。

ここでもkanohanaさん、400円の高級アクエリアスをお買い上げ。

おーリッチ!





ここからの道は、斜面を進む感じ。

ほとんど下らずに平行移動です。




藪沢新道の分岐。

今回は、往路と同じ大滝ノ頭方面に戻ります。




こちらは藪沢小屋。

人気がありません。

たぶん、営業はしていないと思われます。




こんな流れがときどき現れます。

途中の石とか落っこちてくることあるんだろうな。





大滝ノ頭から下は、今日登ってきたのと同じルート。

樹林帯の下りです。

帰りのバスの時間があるので、ここは急ぎます。

サッサと下りてくると、テン場が見えてきましたね。





12時30分、約7時間30分で長衛小屋のテン場まで戻ってきました。

ほぼ予定通り。

テン泊だった方はだいぶ撤収したみたいですね。

テントもほとんどなくなっていました。




バスの時間が気になって、上ではゆっくり出来なかったので、ここでランチタイム。

さてカップラーメンでも食べますか。

カップヌードル マッサマンカレー味。

マッサマンカレーって?

何でも世界で一番美味しい食べ物に選ばれたんだとか。

でも、日清のカップヌードルの中でも一番じゃないことだけは確かだな。




テントを撤収して、無事予定通りの13時30分のバスに乗車。

広河原14時30分発のバスに乗り換えて芦安駐車場まで行きました。



芦安駐車場で駐車してあった車に乗り換え帰路に着きましたが、

覚悟はしていたものの中央高速はやっぱりの30km渋滞。

これだから中央って嫌いなんだよな。

帰宅は21時30分。

いや~長い長い2日間でした。

ご一緒いただきましたお二人、ありがとうございました。

また行きましょう。

kanohanaさん、グッドプラン期待してますよ。


今回のログはこんな感じ