那須岳避難小屋復活! 久しぶりにゆるーく那須岳

そーしん

2022年01月30日 21:46

1月22日(土)~1月23日(日)

2019年10月の台風で土台と建物がずれちゃった那須岳避難小屋、使用できなくなって2年の月日が経っちゃいました。もう、直さないのかな?とあきらめていたんですが、たまたま前を通りかかったふじぶんさんが、直っているの確認したとのこと。それじゃあ久しぶりに行きましょうか、ということで、新年会を兼ねて那須岳避難小屋に宿泊山行してきました。
初日は名物の猛吹雪にやられたものの、2日目は快晴。久しぶりに、ゆる~い那須岳を堪能しました。



1月22日(土)

コースタイムが短いので、ゆっくり目の6時30分にわが家を出発。朝から雲一つない快晴でしたが、那須に近付くにつれ雲が出始めました。那須って天気予報でいう「関東北部山沿い」という場所なので、冬型気圧配置だと関東平野が晴れでもかなりの確率で曇ったり雪が降っているんですよね。まあ、最初から覚悟の上ですが。



10時過ぎに登山口の大丸駐車場に到着。さっきまでの天気が嘘のようにモノクロの世界に。



駐車場から見た那須岳。やっぱり曇って上の方は見えません。まあ、ふじぶんさんとボクの山は大体こんな感じなので大して驚きもしませんが。



今回のザックはこんな感じ(左がボクのオスプレイ・イーサー60、右はふじぶんさんのイーサー70です)。小屋泊なので、テントも入っていないんですが重さ21kg。調子に乗ってお酒を持ちすぎたかな。ちなみにふじぶんさんも20kgオーバーだとか。考えることは同じだな(笑)



小雪が舞う中、ずしっと重いザックを背負ってスタートです。



まずは緩やかな登り。時折車道を横断しながらショートカットの登山道でロープウェイの駅に到着しました。シーズン中は観光客で賑わっていた駅舎も今はひっそりとしています。



駅舎からまたしばらく登ると、峠の茶屋の駐車場に到着しました。夏ならここまで車で来れるんですよね。
駐車場には、なぜか初音ミクが描かれたイタ車がボツンと放置されていた・・・まさか通行止めになる秋からずーっと止まっているのか?



峠の茶屋から本格的な登山道がスタートします。スタート地点にあるいつもの鳥居ですが、今年は完全にくぐれない状態です。今年はどこも雪多めみたいですね。



登山道はしばらく樹林の中を進みます。森林限界を超えて樹林帯を抜けると、突然風が強まり歩くのも厳しい状態に。
まあ、このくらいは想定内です。天気予報「てんきとくらす」も登山指数は終日Cだったし。



立って歩けるだけ今年はましですね。前に来たときはそれこそヨタヨタ・フラフラでしたからね。



強風の中がんばって、どうにか峰の茶屋跡避難小屋に到着しました。



小屋の中に入ってひと休憩しようかとも思いましたが、ここで休んだら出たくなくなっちゃうよね、ということでそのまま那須岳避難小屋まで進むことにします。ゴーグルにバラクラバ、フードをかぶって完全武装です。



峰の茶屋のある稜線は爆風の名所なんですよね。この日も多くの人が山頂をあきらめて、ここまでで引き返したようです。ボクらはさらに風に向かって斜面を下りることになるので、今まで以上の風圧で体を持って行かれそうになります。風が強いので雪はあまり積もっていないんですが、逆に表面が固く凍っていて滑落すれば止まらないでしょうね。吹雪で視界も効かない中、とにかく慎重に進みます。



しばらく歩くと、風は少し弱まりましたが、今度は踏み抜き地獄が待っていました。腿までの積雪でなかなか進めません。



もちろんトレースなんて無いので、ルートファインディングの問題もあります。方向感覚を頼りに進みます。



しばらく歩くと、小屋が見えました!
助かった・・・ いやぁ今回はプチ遭難でしたね。久しぶりにしびれました。



小屋の土台からのズレはちゃんと直っているのかな?雪に埋まっていて直っているかどうか外からは確認できません。中に入ってみるまで分かりませんね。



ちなみに、一昨年の夏に見た時の様子はこんな感じ。1m以上ズレちゃっていました。



小屋の入り口も掘り出さなきゃいけないかと心配しましたが、どうやらそれほど時間がかからずに開けられそうです。ピッケルで入り口の雪を掘ります。



5分ほどの作業で無事ドアオープン。ここが開かなかったらあの吹雪の中を引き返さなきゃいけないところですからね。正直ホッとしました。



恐る恐る中を覗くと・・・ 元の通りのキレイな小屋ですね。すっかり元に戻っていました。一安心です。
でも、どうやって直したんだろ?



小屋の中はマイナス10度、思った以上に低いですね。まあ問題はここからどこまで下がるかですが。



今回はテントを持たなくてよいので、こんな快適グッズを持って来ちゃいましたよ。寝るためのマットを座椅子にするキットです。座り心地が極楽になるんですよね。



お酒もたっぷり持って来ましたよ。缶ビール2本、諏訪の地酒真澄を入れたプラティパス1L、黒霧島250ml、これだけあれば今晩は大丈夫でしょ。



小屋の再開を祝して乾杯です。



さあ、腹が減りましたね。昼飯は前回の雪山ですっかり気に入ったチキンラーメンをいただきます。チキンラーメンって、今回初めて自分で買いました。



チキンラーメンには、やっぱり玉子を投入していただきますよ。これがまた合うんです。



ビールの後は真澄をお燗していただきます。寒い時は燗酒が旨いなぁ



先日、つっちーくん家で飲んだ時に後輩Tくんが持ってきたホタルイカの素干し。旨かったので買ってきちゃいました。



これを炙ると香りが立ってまた旨いんだ。



そうそう、今回こんなものを買っちゃいましたよ。キャリー・ザ・サンという名の太陽光充電のランタンです。ゴールゼロも相当優秀でお気に入りなんですが、山で使うには明るすぎなんですよね。ソロキャンプのメインランタンにちょうど良い感じ。
このランタン、山でザックに付けている人を時々見かけるんで調べてみたら、常夜灯にもできる程よい明るさなんだとか。災害時でも太陽光充電なら電源の心配もないしね。窓辺で充電しておいて、後で試してみましょう。



夕方になったので夕食をいただきましょうか。今回もスキヤキです。家に冷凍してあった肉を持ってきたんですが、牛か豚かよくわからなかったけど、牛で一安心。豚のスキヤキは食べたことないけど、たぶん・・・ですよね。



初投入のキャリー・ザ・サンですが、明るさが2段階で調節できるようになっていました。弱い方は期待した通り明るすぎることなく常夜灯にもぴったりです。この暖かな色味もGOODですね。



夜、ランタンを持って外に出てみると、風は収まり満月が輝いていました。明日は晴れるといいな。それではおやすみなさい。




1月23日(日)

朝は6時にお目覚め。気温はあれからほとんど下がることなくマイナス10度をキープしてくれたようで問題なく眠れました。
朝食は昨夜のスキヤキの残りにうどんを投入。



のんびりと撤収します。外は風も無く茶臼岳がクッキリ。お天気良さそうですね。



さあ、行きましょうか。まずは峰の茶屋の稜線を目指します。昨日、ボクらが付けたトレースがあるんじゃないかと期待したんですが、風ですっかり飛ばされちゃったみたいですね。朝からラッセルです。



昨日の風がウソみたいな快適さ。雪もl少し締まっていて踏み抜きも昨日ほどではありません。



稜線から太陽が顔を出しましたよ。風も無いので、登っていると汗ばむほどの陽気です。



茶臼岳にも光が当たって美しい。



振り返ると日光から尾瀬方面の山々。本当に良い天気ですね。



一昨年歩いた隠居倉をバックに記念撮影。



この辺りが今回の行程で唯一の滑落危険個所、慎重に歩きます。



さあ、あと一息で稜線に出ますよ。



ついに稜線に出ました。昨日の風が嘘のように穏やかな稜線です。茶臼岳に向かう登山者が見えますね。ボクらも茶臼岳に登ることにします。



剣ヶ峰に登って朝日岳方面に行く登山者もいますね。



どうせここまで戻って来るんだからザックをデポして行こうかとも思ったけど、トレーニングを兼ねて背負っていくことにしました。



途中、朝日岳の雄姿が。やっぱり朝日岳はかっこいいな。今度はあっちも登ろう。



下界には那須の街が見えてきましたよ。今日は眺めも最高だ。




風のせい?それとも地熱? 茶臼岳っていつも雪が少ないから歩きやすいんですよね。アイゼンの刺さり具合も快適で気持ちの良いお散歩です。



最後の急登を登り終えると・・・



茶臼岳山頂が見えました。ここまで来ればあと少し。



火口の縁を時計回りに歩いて山頂に到着。



それほど達成感はありませんが、一応標識と記念撮影。



奥には那須連山の最高峰三本槍岳が見えますね。今年もスノーシューで北温泉から登ろうかな。テン泊もいいな。



お鉢巡りをして下山しましょう。



急登を滑らないように慎重に下り・・・



かっこいい朝日岳を見ながら下山。



さあ、帰りますよ。



来た道をのんびり歩いて駐車場に戻って来たら、今回のゆる~い登山は終了。
お疲れさまでした~



ということで、3年ぶりとなる那須岳避難小屋泊のゆる~い那須岳が終了しました。新年の江戸川なんちゃって川旅と、この那須岳避難小屋泊のゆる~い那須岳は毎年の定番の遊びだっただけに小屋の復活はうれしいですね。来年もやろう。


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