11月18日(金)~11月20日(日)
百名山挑戦仲間のマサ☆さんと、どこか山に行きましょうということに。
ちなみにボクは現在百名山93座で、残る7座は全て北海道という状況。マサ☆さんは知り合った時ボクよりだいぶ残していたのに、スゴイ追い上げでついに99座で残り1座に。来年奥穂高岳をやって百名山達成だそうです。
そんな訳でもう一緒に登る百名山は無いんですよね。お互い未踏の山を探していたら、北アルプスの針ノ木岳に行こうということになりました。
この時期の北アルプス、はたしてどうなりましたでしょうか。
11月18日(金)
都内に住むマサ☆さんを20時30分にお迎えに行って、中央高速で一路長野に。梓川SAに0時ごろに到着して、一杯飲んだらおやすみなさい。
11月19日(土)
目覚ましをかけて4時30分にSAでお目覚め。高速降りて1時間弱で登山口のある扇沢の市営駐車場に到着しました。
準備をしたら、さあ行きますか。まだ暗い中6時にヘッデンを点けてスタートです。
扇沢と言えば黒部アルペンルートの長野側の起点ですよね。トローリーバスが出る扇沢駅の脇を登ります。この時期ですから閑散としていますね。
道路脇に登山道の入り口がありました。
歩き始めてビックリ。一面雪ですね。今週登った方のヤマップの記録ではかなり上の方まで雪は無かったんですけどね。どうやら数日前に降ったようです。幸いに先行者さんがいらっしゃるようで、新しい足跡がありました。初めての山なので、ルーファイは避けたいところです。
前方に目をやると・・・もしかして稜線に顔を出しているのが針ノ木岳でしょうか。真っ白ですね。それほど雪は無い想定だったのでピッケルとか持ってこなかったけど大丈夫かな?場合によっては計画の変更が必要かもしれません。
小川の渡渉が現れました。ドボンしないように慎重に渡ります。正面い見えるのがおそらく蓮華岳です。
出発から1時間ほどで大沢小屋に到着しました。本当なら稜線まで登って針ノ木小屋でテントを張るつもりだったんですが、明日は朝から天気が崩れる予報なんですよね。ちょっと無理してでも今日ここまで戻ってきておけば、明日は1時間しか歩かなくて済むし、雨が降り出す前に下山できそうなので、ここで幕営することにします。
小屋の脇にテン場がありました。テン場といっても小屋の脇に3~4張り張れるのがやっとというちょっとしたスペースですが。
今回、いつものタイベックシートの代わりに、「タイベックシルバー」なるものを持って来ました。タイベックシート自体もともと住宅用の建材で、家の外壁の下に張るものなんですよね。防水性があって紙のように軽いというグランドシート向きの素材です。そのタイベックにアルミを蒸着させて断熱効果を付加したのが「タイベックシルバー」です。雪山で少しは効果があるんじゃないかと。
ちゃっちゃと設営完了。
時間も無いのでとっとと行きましょうか。ここからはチェーンアイゼンを装着しました。
沢の左岸側をトラバースしながら向かいます。登山道は中途半端に雪が付いているから歩きにくい。
渡渉を繰り返します。
しばらく登って振り返ると立派なお山が見えました。爺が岳ですね。そういえば、爺が岳と鹿島槍ヶ岳も扇沢から登るんだった。
今度は沢の右岸側を歩きます。だいぶ雪が深くなり踝を越えて脛あたりまで深くなってきました。これは完全に想定外ですね。
お守り代わりに持ってきた12本爪アイゼンに履き替えます。これ持ってこなかったらこの辺りで敗退するところでした。
12本爪アイゼンで一安心です。
このルート、通常は針ノ木大雪渓の上を歩くんですが今の時期は雪渓も融けてしまっていますね。左の壁は雪渓が崩落した名残です。右奥に見えるのも雪渓の残骸です。
振り返ると歩いて来たルートが。基本沢沿いをずーっと登って来ました。奥には爺が岳と左側は針ノ木サーキットと呼ばれる周回ルートの稜線です。
お腹が空いたのでランチタイムにします。このルートはずーっと谷間を進むので日が射さないんですよね。寒いのでちゃっちゃと食べ終わったら先を急ぎます。
強烈な急登が現れました。雪が中途半端に付いているので、アイゼンを蹴り込んでも地面にぶつかるしずるずる滑るしでかなり苦労しました。でもようやく日が当たってくれて日差しが暖かく感じられます。
稜線まで登ると針ノ木小屋がありました。もちろん営業は終了していますが。
振り返ると今登ってきた急斜面の向こうに、針ノ木サーキットの稜線が。あまりアップダウンの無い良さげな稜線ですね。いつか歩いてみたいものです。
小屋の裏からは北アルプスの大展望が広がっていました。真ん中は槍ヶ岳です。今度来た時はやっぱりここにテントを張りたいな。
富士山も見えますね。右が南アルプス、左に見えるのが八ヶ岳です。
小屋前でひと休憩したら、さあ針ノ木岳を目指しますよ。数人の方が先行しているようでトレースがありました。
少し登ったところで下山してくる人とすれ違いました。聞くと、腿までのラッセルと困難なトラバースがあって山頂手前で引き返してきたとのこと。そうしている間に、上から次々に下山してくる方が。みなさん引き返してきたようです・・・ こりゃボクらもムリだな、ということで戦わずして敗退決定!引き返します。
でもせっかくですからね。小屋の反対側にある蓮華岳に登ってみましょう。小屋を挟んで反対側に見える山塊が蓮華岳です。
蓮華岳には一人分のトレースがありました。それを頼りに登って行きます。振り返ると先ほど引き返した針ノ木岳が見えました。奥に見えるのが山頂ですね。いつかリベンジしなくちゃな。
登っていると、左手の針ノ木サーキットの裏に真っ白な山塊が現れました。あの山は何だろう?調べてみると剱岳でした。へー剱岳って意外と近いんだ。
眺めの良い稜線歩きです。
こっちは意外と雪が少ないですね。日当たりが良くて融けたのか、風で雪が飛ばされたのか。
しばらく登って振り返ると歩いて来た稜線が。なかなか良いルートですね。
さあ、いよいよ山頂か・・・
と思って登り切ると、ずーっと奥に本当の山頂が見えました。アップダウンが少ないとはいえ久しぶりの雪山で疲れているところに、この仕打ちはかなり効きました。
頑張って山頂まで行きますよ。
あとちょっと。
はい、山頂に到着です。いやあ疲れた。それにしても絶景の山頂ですね。
おや? あっちにも何やら山頂っぽいところがあるぞ。行ってみます。
先ほどの祠のちょっと先に三角点がありました。三角点の向こうには安曇野や大町の街です。
山頂からの360度の景色は動画でどうぞ
北アルプス360度の大パノラマを堪能しました。
さあ、戻りましょうか。
雪は部分的に脛から膝くらいまで。舐めてスパッツも持ってこなかったけど、一人分のトレースがあったおかげでどうにか行くことができました。
針ノ木岳はかっこいいな。いつかリベンジだな。
やっと針ノ木小屋まで戻って来ました。
さあ、来た道を戻りますよ。相変わらず谷間には光が射しません。
なかなかダイナミックな光景が広がります。
爺が岳を眺めながらの下山路。雪が中途半端なので雪下の石に乗り上げて難儀しました。
スタートから10時間、やっと小屋まで戻って来ました。まぢ疲れた(汗)
さあさあ、お待ちかね、一杯やりましょう。
かんぱ~い!!
本日はふるさと納税で送ってもらった博多のモツ鍋です。寒いときは鍋が暖まりますね。
いつものように、ホッカイロをダウンシューズの中に入れて、ステンレスボトルをお湯割り用のお湯兼湯たんぽにして暖まりました。
朝が早かったこともあり、お腹もいっぱいになったところで睡魔に襲われ、あっという間におやすみなさい
11月20日(日)
朝は7時くらいから雨もしくはが降る予報です。ということで、雨が降る前に下山しましょう。朝は4時30分に起床。
朝食は、うどんかラーメンの生麺を持ってくるつもりだったんですが買い忘れてしまい、家にあったソーメンを持って来ました。鍋の残りに投入してみます。
水を足して薄味にすればけっこうウマいぞ。これはアリですね。軽いし。
雨が降る前に撤収完了。初私用のタイベックシルバーはどうだったかというと・・・う~ん、全く寒さは感じなかったけど気温がそれほど下がらなかった感じだし。よく分かりませんでした。
さあ、ヘッデンを使って帰りましょう。
1時間かからず扇沢まで下りて来ました。下山時は明るくなっていました。無事雨にも降られず下山完了です。
車に乗るとすぐに雨が降り出しました。最近の天気予報は正確です。ギリギリセーフでした。良かった良かった。
ということで、今回の登山が終了。本来は針ノ木岳に登るはずでしたが、どうにか蓮華岳には登れたので良しとしましょう。
針ノ木はいつかリベンジだな。