今シーズン初の雪山は谷川岳・一ノ倉岳 肩の小屋泊

そーしん

2021年12月10日 07:15

12月02日(木)~12月04日(土)

さあ、いよいよボクの好きな雪山シーズンの到来ですね。ヤマレコをチェックしたら、谷川岳はもう真っ白に。さすが豪雪で知られる山です。

それじゃあと、天気の良さそうな金曜日に休みを取って、谷川岳に行ってきました。

今シーズン初の雪山・・・堪能させていただきました。




12月02日(木)

高速代を節約して、オール下道で往復しますよ。22時30分に自宅を出発。道の駅おおたに23時00分に到着して一杯飲んだらおやすみなさい。



12月02日(木)

朝は5時に起床。ひたすら国道17号を走って谷川岳を目指します。一回眠ってリセットすると運転はだいぶ楽ですね。

タイヤはスタッドレスに替えましたが、車道に雪はありません。

走っていると正面に谷川岳が見えました。さすがに山は真っ白、テンションが上がりますね~



白毛門の無料駐車場に7時30分に到着しました。さすがに駐車場には雪が残っていました。



今回のザックはこんな感じ。

稜線にテン泊予定なので、ストック、ピッケル、12本爪アイゼン、スコップなどフル装備。水2.5Lを入れたら60Lのザックがパンパンです(汗)

重さも20kgの大台超えで、さすがに担ぐのも一苦労。



準備をしたら、さあ行きますか。

車道を15分ほど歩いてロープウェイ乗り場に到着。ロープウェイ乗り場にも駐車場はあるんですが、平日500円・休日1000円かかるので、これで1500円の節約です。



ロープウェイのチケットは片道で購入。というのも今回は、谷川岳から一ノ倉岳、茂倉岳を縦走して、茂倉岳避難小屋付近でテン泊、茂倉新道を通って土樽駅まで下るという予定です。



8時30分の始発ロープウェイに乗って15分ほどで天神平に到着。



建物を出ると、さすがに雪はたっぷり。ここで今シーズン初の12本爪アイゼンを装着します。新調したスポルティバ・トランゴテックレザーに合わせるの初めてなんですがモンベルのアイゼンとの相性も悪くなさそうです。



昨日も雪が降ったみたいなので、トレースがあるかどうかを心配していましたがトレースはバッチリですね。これならワカンもラッセルも必要なさそうです。



歩き始めてしばらくすると、正面に谷川岳が姿を現しました。山頂付近の天気も良さそうだし楽しめそうです。



右手には白毛門から馬蹄形縦走の山々が。あっちも雪をかぶって真っ白ですね。



尾根に出ると俎嵓が見えました。こっちも真っ白。



しばらく尾根を歩いて、熊穴沢避難小屋に到着しました。



雪の時期に来ると、大体この小屋は雪に埋まっているんですが、今年はまだ降り始めとあって小屋前に雪は無く、すんなりと中に入れました。中は下がコンクリートなので、緊急時以外あまり泊まりたくはないですね。



さあ、ここからが本格的な登山の始まりです。20kgの重みを感じながら登りますよ。



直登で、ぐんぐん標高を上げて行きます。振り返ると歩いてきた稜線がバッチリ見えました。



左手に俎嵓を眺めながら登ります。俎嵓って名前は変だけど、姿かたちはアルペン感が漂っていてかっこいいよな。夏は登山道が無くて登れないけど、雪の時期は登れるんですよね。一度やってみたいものです。



正面には谷川岳がバーン。雪の時期は直登しますよ。



本日は雲一つない快晴。遠くの山々まで見渡せます。



俎嵓の裏側に谷川岳の主脈が見えましたよ。昨年は残雪期に歩きましたが、本格的な雪の時期はどうなんでしょうね。何人か交代でラッセルすればやれそうだけど。



さあ、肩の小屋に到着しました。今日は茂倉岳まで縦走して稜線でテン泊しようと思っていたんですが、昨日この小屋に泊まった方に聞いたら、オキの耳から先はノートレースで、けっこいう積もっているからソロで行くのはキツイかもとの事。

どうしようかな? う~ん・・・ やめよう(アッサリ) そんな修行はしたくないもんね。

となると、この小屋付近でテン泊するか、熊穴沢小屋まで下りてテン泊するか、この小屋に泊まっちゃうか・・・の3択ですね。いずれにしてもザックをここにデポして山頂を往復してから考えることにしましょう。



まずは、小屋前で主脈を眺めながらランチパックで腹ごしらえ。



さあ、ちょっくら山頂往復してきましょうか。双耳峰のひとつトマの耳までは10分程度です。



はい、あっという間にトマの耳に到着です。



肩の小屋でお話しした方に写真を撮ってもらいました。



山頂からは360度の絶景。こちらは白毛門方面ですね。



こちらがもう一つの山頂、オキの耳です。20分くらいで行けるので、ちゃっちゃと行って来ちゃいましょうか。



山頂付近の樹木は霧氷で真っ白です。



さくっと下って登ったら、もう1峰のオキの耳に到着。



とりあえず自撮りで記念撮影。



振り返るとトマの耳がかっこいい。



一ノ倉岳方面に目をやると・・・あれ?トレースがあるぞ。今日どなたか向かったようですね。

どうしよう・・・行けるなら行きたいなぁ

ちょっとで戻るつもりだったから完全に手ぶらだけど・・・まあいいか、行っちゃえ!

ということで一ノ倉岳まで行ってみることにしました。



しばらく歩くと前方から人が・・・先行者さん、もう登ってきたの?と思ったら、途中まで行ったけど踏み抜きがひどくて引き返してきたそうです。
えー!!どうしよう。もう行く気になっちゃったじゃないかぁ ノートレースでも、行けるところまで行ってみましょう。



一ノ倉岳、かっこいいな。頑張って行くぞ。



視界の開けた尾根上を歩くので、ノートレースでも道迷いの心配はないんですが、ふくらはぎから膝位の積雪です。時々腿までの踏み抜きも。



さあ、何とか鞍部まで下りてきましたよ。ここからはガッツリ登り返すようです。



気温が高いということもあるんでしょうが、アイゼンが団子になってやたら歩きにくい。アンチスノープレートとか付いているけどほぼ役に立っていませんね。団子が付かない良い方法ってないのかなぁ スキーのワックス塗るとか。



しばらく登って振り返ると、谷川岳からの稜線が見えました。美しい稜線ですね。踏み跡はボクのだけ。達成感たっぷりです。



急登を登り切ったところで急に斜面がなだらかになりました。よく見ると避難小屋が屋根だけ顔を出していますね。



山頂はどこ?標識が埋まってしまっていて山頂の場所がよく分からないので、GPSで確認します。どうやらこの辺りが山頂みたいですね。



山頂の先には茂倉岳が。アップダウンも少ないしすぐそこみたいですが、今日はここまでで引き返しましょう。




一応、自撮りで記念撮影。



山頂からは越後の山々が一望に。巻機山も見えますね。冬季限定で巻機山まで歩けるんですよね。これもいつかやってみたいルートの一つです。



さあ、戻りましょうか。
帰りは自分の踏み跡があるので行きより少しはマシでしょう。



雪山はやっぱり下りの方が怖いですね。滑落しないよう、慎重に。慎重に。



鎖場はこのくらいの雪が一番厄介なんですよね。中途半端に鎖が出ていたりいなかったり。雪で埋まっちゃった方がむしろ登りやすかったりします。



振り返ると今下りてきた稜線です。右側の切れ落ちた先が一ノ倉沢ですね。昔多くの人が命を落とした岸壁です。



自分の踏み跡を辿っているとはいえ、行きに踏み抜いた場所はやっぱり帰りも踏み抜くんですよね。悪戦苦闘しながら戻ります。



やっと双耳峰まで戻って来ました。山頂にも誰もいませんね。みんなロープウェイの最終に間に合うように下りちゃったようです。



樹木にできた海老の尻尾も美しい。



やっと肩の小屋が見えました。
ちょっとそこまで行って戻って来るつもりが、大冒険になっちゃったな(笑)



肩の小屋の前には絶景を眺められるベンチがあります。ベンチに座って今後のことを検討します。選択肢は3つ。ここでテント張るか、熊穴沢まで下ってテントを張るか、このまま肩の小屋に泊まるか・・・



う~ん・・・まずは一杯飲んでと。
一杯飲んだら結論は簡単に出ました。テントを張るなんて面倒ですね。小屋に泊まっちゃいましょう(笑)



そうと決まったら腰を落ち着けて飲みますよ。焼酎も逝っちゃいます。絶景を眺めながら飲む酒は最高にうまい!
あっという間に夕暮れになりました。この時間にこの景色を独り占め。贅沢な時間ですね。



山頂も赤く染まります。



主脈をガスが流れ、幻想的な風景が展開されました。泊まった人しか見られない特別な景色です。



さあ、日も暮れたことだし小屋に入って夕食をいただきましょう。今日は簡単にウマーメシに玉子を入れていただきます。寒いときは辛いものが暖まりますね。鍋じゃなくてもこれで十分な感じかな。



夜、外に出ると下界は群馬の夜景が広がっていました。


シュラフにもぐりこんで焼酎を飲みながらおやすみなさい




12月04日(土)

朝、目を覚ますと東の空が明るくなりかけていました。意を決してシュラフを抜け出し、明るくなる東の空に向けてシャッターを切ります。この時間も好きな時間です。

ちなみに、今回のシュラフはモンベルの#1です。ファスナーの修理から戻って来ました。修理費は1500円と思いがけず安かった。モンベルさんありがとう。



太陽が昇ってきましたね。夕日といい朝日といい山頂に泊まった人だけが見ることのできる絶景です。



主脈方面は薄くガスがかかっていてこれもまた美しい。



小屋に戻って、朝食は鮭おにぎりをお粥にしていただきます。



お茶漬けの素を入れるつもりでしたが持ってくるの忘れちゃった。塩を入れただけだったけど、シンプルでかえって美味かったかも。



のんびりと準備をしたら、さあ帰りましょうか。



予定とは反対方向ですが、登ってきた天神尾根を下ります。



ガツっと下って天狗の溜まり場まで下りてきました。ここで衣類の調整。標高を下げると気温も上がって暑くなるんですよね。



次いで熊穴沢避難小屋まで下りてきました。次回はテント泊(ビバーク)で楽しみたいですね。小屋のそばの幕営適地を探しておきましょう。小屋の真ん前は広い平らなスペースがあるんですがさすがにそこはちょっと。



ルートから外れた小屋の先にちょっとしたスペースがありました。2張り程度なら十分ですね。今度はここで幕営しよう。



土曜日はあまり天気がよくないという予報でしたが、悪くないですね。遠くの山まで見えます。



ロープウェイのチケットは片道しか買ってないし、帰りは田尻尾根を下って帰るとしましょうか。お金も浮くしね。
まあ当然かもしれませんが、雪の時期にこんなところを下る人はなんてめったにいないので、ノートレースです。
雪が深そうで一瞬怯みましたが、意を決して行くことにします。



ノートレースではあるんですが、ウサギの足跡だけは付いています。うさぎも尾根道が好きなんだ(笑)



下の方は積雪も少ないかと思ったんですが、樹林の中で雪が残っているせいか、深いところでは太ももの付け根まで沈みます。昨日の一ノ倉岳よりよっぽどキツイぞ。



谷川岳を眺めながらのラッセル。この尾根、絶対登りたくないな。



田尻尾根、舐めていましたがなかなか手強い下りでした。



尾根をたっぷり下ってからさらに車道を歩き、白毛門の駐車場でゴール。お疲れさまでした。



ということで、今シーズン初の雪山が終了しました。予定外のルートで初の方の小屋泊となりましたが、これはこれでけっこう楽しめましたね。

さあ、次はどこに行こうかな。


今回のログです。



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