ついにお山デビュー! テント担いで南アルプスへ 北岳&間ノ岳

そーしん

2014年09月15日 21:21

最近は子供たち、あんまり遊んでくれなくないんですよね

暇な週末が増えてきました。

そろそろお山登りでも始めてみようかな~

なんて思っていた時に、古くからのお友達T田くんと再会。

飲んでいたらお山の話になって、それじゃあ今度北岳でも登りましょうかという話に。

北岳ってどんな山?オレ、ど素人なんだけど。

ダイジョブですよ!死ぬことはありませんから。

・・・

まあ思い切って行ってみましょう!

ということで、ど素人の分際でテントを担いで南アルプスの最高峰北岳・間ノ岳登山に

チャレンジしてきました。

はたして結末は・・・





9月13日(土)

料理人のT田くんの仕事が終わってからの出発なので、夜中の1時に高円寺駅で待ち合わせ。



そこから車で約2時間。

甲府昭和IC経由で芦安市営駐車場に到着しました。

北岳に登るためには、登山口のある広河原に行かなくてはいけないんですが、

マイカー規制がかかっているため、芦安でバスに乗り換えなくてはなりません。

ところが駐車場はどこも車でいっぱい

いくら3連休とはいえ、お山に登る人がこんなにもたくさんいるとは・・・

驚きです。


第1駐車場から順に第5駐車場まで行ってもダメ。

もどって第4駐車場で何とかスペースを見つけて駐車できました。


車中で仮眠・・・といっても4時30分には起きなきゃいけないので実質1時間もありませんが・・・

ちょっとウトウトするとすぐ4時30分に。

急いで準備をして、5時15分の始発バスで広河原に行くべくバス停に行くとそこには長蛇の列が

登山人口ってこんなにいるんだ。

バスは5台?出ましたがどれも満車。

出遅れたわれわれは、広河原まで立っていくハメになりました。



立ったままバスに揺られること1時間、やっと広河原に到着しました。

吊り橋が見えますね。あそこから登山がスタートします。



まずは登山届提出。

これがあの有名な登山届けか(笑)

初めて見たぞ。



湧き水で飲料水を補給したら、いざ出発です。



この登山のために、55Lのザックを買いました。

あとは普段使っているものばかり。

貧弱装備ですが大丈夫かな?

貧弱装備とはいえ、水2.8L+水筒500mlを含めると16kgの装備です。

普通がどのくらいかわかりませんが、肩にずっしりくる重さです。



朝7時。

さあ、吊り橋を渡って、ど素人による北岳・間ノ岳登山のスタートです。

たぶん正面に見えているのが北岳かな?



歩き始めてすぐに最初の分岐がありました。

左に行くと大樺沢沿いを登るルート、もう一方は白池御池小屋を経由する林間コース。

とりあえず時間が短縮できる大樺沢沿いのルートを選択しました。




しばらくは樹林帯の中を進みます。



振り返るときれいなお山が。方向的には鳳凰三山かな?



沢のようなところも歩くので、靴は防水じゃないと濡れちゃいますね。



樹林帯を抜けると、目の前の景色が開けます。



雪渓も残っていました。



出発して2時間ほどで、大樺沢の二俣に到着しました。

北岳に登るルートは2つあり、ここで右俣ルートと左俣ルートに分かれます。



眺望もよさそうなので、八本歯のコルに向かう沢沿いの左俣ルートで行くことに。

道中、いたるところにお花が咲いていました。残念ながら花の名前はわかりません(笑)



時々休憩をとりながら登ります。



下の眺めはこんな感じ。

ずいぶんと登ってきたな~



岩ごろごろの登山道を進むと、右前方に巨大な岩の岸壁が見えてきました。



北岳バットレスですね。ロッククライミングなんかをする人たちもいるようです。



さらに上ると出た!

有名なはしご場です。




このはしごがなかなかの曲者。

なにしろ16kgの荷物を背負ってスクワット運動をしている感じ。

キツ~



このはしごが延々と続きます。



右手を見ると先ほどの北岳バットレスに取りついている人が見えました。

お~怖



はしごが終わるとやっとの事で八本歯のコルに到着。

ガスってきましたね。


ガスっていて下がよく見えないものの、かなりの崖みたいです。

ここら辺が森林限界のようで、高い木が一切なくなりました。



さてここでまた分岐がありました。

時間は13時30分くらい。

ここから50分の北岳山頂に行くか、このまま本日のお泊り北岳山荘に向かうか・・・



山頂方向はみごとにガスってますね。

ということで、本日の山頂はあきらめて北岳山荘に向かうことにしました。

まあ正直言って、ガスってくれていてラッキーって感じだったんですが。

1000メートル以上一気に登ってきたので、実はへろへろでした。



高低差もない稜線を北岳山荘まではお散歩、と思ったら・・・。

うそ!まじ!そんなところ行くの。



ここからはT田くん撮影。高所恐怖症なので、やっぱりちょっと腰が引けてますね。



やっぱり腰が引けてるな~ だって怖いんだもん。



まあ無理もないよね。だぁーっと下までの急斜面。

踏み外したら、命の保証はありません。

でも下がガスっていてよく見えなかったのがよかったかも。



こんなところが結構な長く続くのでした。



崖歩きの後しばらく歩くと、ガスが晴れて稜線が見えてきました。

見事に左右で天気が分かれています。

ちなみにガスっているのは今登ってきた広河原方面です。

まんなかに小さく本日お泊りの北岳山荘が見えます。



カラフルなテントが見えてきました。

もうすぐ本日のゴールです。



14時30分、北岳山荘に到着しました。7時間30分か~ よく歩いたなぁ。



テント場の使用料800円を支払って、テントを設営します。

さすがに3連休だけあって、平らな所はどこもいっぱい。

ちょと斜めですが、どうにか空地を見つけて設営しました。

この時間にいっぱいだったら、後の人たちどうなるの?って思ったら、

最後はトイレのよこのちょっとしたスペースまでテントでいっぱいになっていました。

テントは昔から使っているルクセのスピードアップ。

インナーがメッシュの3シーズン用ですがどうにかなるでしょ。



小屋で買ってきた、きんきんに冷えた缶ビール(500円)で乾杯!

とりあえず無事、3000mのテン場までたどり着くことができました。



あれ?北岳の山頂晴れてるし・・・

まあ気にしない気にしない。



反対側の様子はこんな感じ。

中央に見えているのが間ノ岳だと思っていたんですが、実はもっと遠かった(汗)




時間が早いので、お気に入りの作家の本を読んだり・・

お昼寝したりとのんびり過ごしました。


ちなみにテントの周りもお花だらけ。

わざと植えたかと思うほど、そこらじゅうお花がいっぱいでした。



そうこうするうちに夕日が沈んでいきました。



夕食はフリーズドライのクッパ・・・のつもりでしたが、T田くんがキムチ鍋を用意してくれました

お山で鍋とかいいよね!

じゃあ今度やりましょう!

なんて会話はあったんですが、まさか今回用意しているとは思いませんでした

しかも芋焼酎まで・・・

小屋の裏に絶景を眺められるテーブル&イスに座って食べるなんて、なんとも贅沢ですね。


キャベツ、ニラ、えのき、しめじ、豚肉・・・

次々と食材が投入されます。

さすが料理人味付けもばっちりです。



焼酎を入れたボトルをランタン代わりに夜景を眺めながら3000mのキムチ鍋。

気温は一桁という冬並みの寒さの中、マジで感動的なうまさ!

疲れが一気に吹っ飛びました。

T田くんありがとう。


色とりどりのテントの夜景を眺めながら・・・


夜は満点の星空天体ショー。

芋焼酎のお湯割りを飲みながら眺める天の川。

本当に来てよかったな~としみじみと感じました。



9月14日(日)

朝は4時起床。

テントは中まで霜だらけでびっくり。

さすが3000m、この時期でここまでとは。

シュラフは3シーズン用のダウンしか持っていなかったので心配しましたが、

T田くんにもらったホッカイロを足に貼ってウルトラライトダウンの上にカッパまで着込んで

寝たので寒くはありませんでした。



4時40分起床。

標高日本第3位(この前まで4位だったのにいつの間にか3位になったみたいです)のお山、

間ノ岳を目指して出発です。

ここでちょっとトラブル。

長年使っていたジェントスのヘッドランプの調子が悪くなりご臨終。

真っ暗な山道ですが、T田くんに後ろから照らしてもらいながら歩きました。

テントにまた戻ってくるので荷物はそのままに。

荷物といえば、水筒と行動食だけなのでめちゃめちゃ身軽です。


しばらく歩くと空が明るくなり、雲海の上に富士山が浮かんでいました。


北岳も見事なシルエットを見せてくれました。

後で行くから待ってろよ!



美しい光景にしばし見入ってしまいました。

やっぱり来てよかったな。



いよいよ太陽が顔を出しました。すばらしい朝日です。



朝焼けに染まる北岳。



間ノ岳って北岳のおまけみたいなつもりでいましたが、そこは3000m級、日本第3位のお山です。

けっこうハードな場所を超えていかなくてはいけません。

なめたらアカンな。



山荘を出発して1時間30分くらいでしょうか。やっと山頂が見えてきました。



じゃーーん!

標高3189.5m 日本で3番目に高い山、間ノ岳山頂に到着しました。


三角点にもタッチ。


山頂からの富士山もいい眺め。

サイコーの気分です。



あまりのんびりしていられません。

来た道を引き返します。

稜線を歩いてきたんですが、けっこう歩いてきたなぁ



途中こんな尾根道を歩くんですが・・・



一歩間違えると滑落です(汗)



こんな眺望を楽しみながら・・・



北岳山荘まで戻ってきました。




テントのそばで、昨夜のキムチ鍋の残りにフリーズドライのクッパを入れて朝食。

あったまるな~



テントを撤収して北岳山荘とはお別れ。




いよいよ日本第2位のお山、北岳に向かいます。



登山道が見えますね。けっこう大変そう。



やっぱり大変。楽はさせてもらえませんね。



下を見るとこーんな感じ。ずーっとなーんにもありません。



それでも一歩一歩山頂は近づいてきますね。



振り返ると歩いてきた稜線が。

また広河原方面だけがガスってますね。

小屋があんなに小さくなっちゃいました。



さあいよいよ山頂です。


じゃーん!

ついに3193m! 北岳の山頂に到着しました。

いや~感動的ですね。ここまで連れてきてくれたT田くんとがっちりと握手。



やっぱり記念撮影でしょ!



さらに調子に乗って・・・



こんなところでも(笑)


いや~本当に疲れたけど、本物の感動がありますね。

きっと一生忘れないでしょう。

T田くん、ありがとう。



帰りは反対側に下ります。

やっぱりこんな山道を下り。



北岳肩の小屋が見えてきました。


肩の小屋でひと休憩。



登ってくる人たちは、さすがにばてばての人がたくさんいます。

中には子供もいてびっくりです。



さてさて、クライマックスは終了。よかったよかった。

後は下るだけ・・・と思ったらた大間違い。

ここから標高差1600mの一気下りのキツさを身をもって知ることになります。

こちらはきつい登りで有名な草すべりという場所。

まあ、こっちは下りですから・・・とご機嫌で下っているとひざに痛みが

古傷の左ひざの痛みが、急激な負荷で再発しちゃいました。



まだまだここから3時間以上下らなくちゃいけません

ひざの下をぎゅっとしばって応急処置をしながら、苦悩の下りが始まりました。

左ひざをかばいながら歩くと、右足まで負荷がかかり足が上がらなくなってきました。

まずいな~

痛みにこらえて歩き続けていると、ようやく白池御池小屋が見えてきました

ところがなぜか、ちっとも近づいてくれません(汗)



小屋から下の道は、なだらかになるかと思ったらまさかのアップダウン。

なぜここからアップするの?

こういう段差のある道が一番ひざにきます。



苦悶に耐えること3時間。ついに最初の分岐まで戻ってきました

考えると、朝4時40分からずっと歩いているんですよね。

今が15時ですから、10時間以上歩いているんだから疲れるわけだ。

昨日この分岐を左に行ったのが、遠い昔のことみたいに感じます。



そしてついに、ゴールのつり橋に到着。

いや~最後はきつかった。

さすが3000m、楽じゃないですね。

でも、目的だった北岳・間ノ岳に登れて大満足

たくさんの感動をもらいました。



この後たっぷり1時間以上バスを待たされて、芦安の駐車場についたときには18時。

あたりは暗くなり始めていました。

そうそう忘れていましたが、北岳山荘でお山バッジしっかり買ってきましたよ~

しんちゃんへのお土産です。

大事にしろよな!



というわけで、そーしんパパの本格的なお山デビューが無事終了しました。

いきなりテント担いで北岳はやっぱりきつかったけど、いろんなことを覚えて

良い勉強になりました。

まあしばらくは本格的なお山はじゃなくて、家族でのんびりとしたお山を登りたいな。

そしていつかは北アルプス・・・ と心に誓うのでした。







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